創業から24年、人材育成に注力して成長を続けてきたサイバーエージェントは、この10月にパーパス「新しい力とインターネットで日本の閉塞感を打破する」を新たに発表した。常務執行役員 CHOの曽山哲人氏は同社で20年以上、人材の採用、育成、活性化、適材適所に取り組んでいる。「人事の在り方」についても様々なメディアで精力的に情報発信を続けている同氏に、経営・人事戦略について聞いた。(写真撮影:稲垣 純也)

──サイバーエージェント独自の人事戦略を教えてください。あるいは、他社でやっているが御社はやらない、という人事施策はありますか。

曽山哲人氏(以下、曽山):当社が、他社に比べ注力しているのは「年齢のダイバーシティ」です。ダイバーシティというと女性活躍などが挙げられますが、当社はそれだけでなく、年功序列を否定して実力主義を重視することに力を入れています。20年近く前から、才能のある若手を抜てきし権限委譲することで人材を育ててきました。

 若手社員は情熱や体力があることが多く、仕事を任せれば最後までやり遂げてくれます。期待をかけ責任を持たせることで、社員も事業も伸びていきます。もう一つ重要なポイントは、若いうちは失敗してもやり直しがきくことです。

 一方で、他社がやっても当社はやらないのは「バズワードに乗らないこと」です。

──乗らないバズワードとは、例えば「ジョブ型」ですか。

曽山:ジョブ型雇用は、一部で導入しています。中途で採用していますし、エンジニアとクリエーターについては、業務を明確にするためジョブディスクリプション(職務記述書)を以前から導入しています。ただ、ジョブ型だけではないことがポイントです。「ジョブ型かメンバーシップ型か」という二項対立にはしたくありません。重要なのは、信頼関係をベースにしたチームビルディングを行うことで、ここに優秀な専門人材を登用する仕組みをつくることです。

曽山 哲人(そやま てつひと)氏
曽山 哲人(そやま てつひと)氏
サイバーエージェント 常務執行役員 CHO 上智大学文学部英文学科卒。1998年伊勢丹(現三越伊勢丹)に入社し、eコマースに関わる。1999年、サイバーエージェントに入社。インターネット広告事業部門の営業統括を経て、2005年人事本部長に就任。2008年取締役に就任し、2020年より現職。著書に『活躍する人のセオリー 強みを活かす』『最強のNo.2』『クリエイティブ人事』など。2020年「YouTube」で「ソヤマン-デキるヤツ探求チャンネル」をスタート。