日経BPは、2020年7月14・15日の両日に「CHO Summit 2020 Summer~人と組織の変革に挑む」(主催・日経BP 総合研究所、協力・Human Capital Online)を開催した。コロナ禍の今回は、オンラインでライブ映像を配信する形式のセミナーとなった。新型コロナウイルス感染拡大の影響を受けて「ニューノーマル(新常態)」に向けた企業経営が必須となった現在、人材マネジメントではどのような戦略が求められるか――。人材マネジメントの先進企業のトップや最高人事責任者(CHO/CHRO)、有識者が次世代の人材戦略や具体的な取り組みを披露した。その中から、GEヘルスケア・ジャパン、ソフトバンク、メルカリの3社の人事リーダーが登壇したパネルディスカッション「日本企業に求められるHRBP人材とは?」を振り返る。モデレーターは、日経BP総合研究所HR事業部の上席研究員、大塚葉が務めた。

 経営戦略と人事戦略を推進する新しい人事の役割「HRBP(Human Resources Business Partner)」が注目されている。HRBPとは、人事研究の権威である米ミシガン大学のデイブ・ウルリッチ教授が1997年に提唱した4つの人事機能のうちの一つで、その役割は事業戦略の支援と加速化である。事業部門の責任者と密に連携しながら、事業に必要な人材を社内外から調達して配置したり、事業部門の人材に関する課題解決に当たったりする役割を果たす。企業でHRBPを担う3人が自社での取り組みを紹介するとともに、HRBPの機能とは何か、導入の際の注意点、今後HRBPに期待される資質といったテーマで議論した。

経営判断をする上でなくてはならない対等な相棒

 GEヘルスケア・ジャパンは2016年に「HRBPモデル」を導入。事業部ごとにHRBPを置いて、グローバルな市場で勝ち続けるための人材戦略を推進している。現在は1人のHRBPが平均で約300人の事業部門の従業員を担当しているという。人事本部長を務める桜庭理奈氏は、HRBPの定義を「人の可能性をアクティベートし、人的資産を運用するプロフェッショナルとして、事業の持続的成長と進化に貢献する、経営判断をする上でなくてはならない対等な相棒」だと語る。

GEヘルスケア・ジャパン 人事本部人事本部長執行役員 桜庭理奈氏(撮影=棚橋 亮)