足立氏の話をうなずきながら聞いていた桜庭氏は次のように語った。「個人的には嫌いなのだが、多くの企業でCoEとHRBPの間に主従関係のようなものが少なからずある。CoEもHRBPも、分野は違うが両者ともにスペシャリスト。お互いの知見を生かし合うことが大切だ。GEでも私が(2016年に)入社した時点ではある程度そのような状況も見受けられた。しかし、この数年で事業部のミーティングにHRBPやTA(タレントアクイジョン)などのCoEメンバーも積極的に参加するような風土が醸成されてきたので、状況は大きく改善された」

日経BP総合研究所 HR事業部上席研究員 大塚 葉(撮影=棚橋 亮)

 大塚が「HRBPに求められる資質は何か」と尋ねるとメルカリの増田氏は「難しい質問で、昨夜からずっと考えていた」と話して次のように解説した。「HRに軸足を置きながらも、ビジネスに対する感度が高いことが重要だ。自社の事業戦略を深く理解していることはもちろんのこと、世の中のビジネスモデルはどうなっているかというアンテナを張り巡らせなければならない。社内に対して説得力を持って説明できるような力も必要。例えば、エンゲージメントを上げることが事業成果につながることを論理的に説明するといったことだ」

 本セッションでは、このほかにも「HRBPを導入する際の留意点」「HRBPのキャリアパス」「経営トップとの関係性」「ニューノーマル時代におけるHRBPのあるべき姿」――といったテーマで議論が交わされた。