8月31日から開催された「日経 大丸有エリア SDGsフェス 秋の陣(https://channel.nikkei.co.jp/e/sdgs_esg)」でもこの点について多くの識者が触れた。ジョブ型を見事に成功させた事例はまだ見えないが、ジョブ型に向けて社内の意識変革が進んでいるかどうか見極めるポイントは意外に身近にある。

 多くの経営者や識者が指摘するのは、リモート会議の運営や発言。例えば営業会議で、出席者のうち何人が発言しているか。全体の参加者のうち発言者の数より聞いているだけの人が多い場合は要注意となる。もう一つ危ないのは、リモートワークで顔を合わせる機会がないからと、やたらと「情報共有」をしている会社。共有自体が目的となり、次のアクションにつながらず、しかも参加者は仕事をした気分になるのでやっかいだ。もちろん「雇用維持」も「情報共有」も大切だが、どちらも「手段」であり、それが「目的」となると進路が大きく変わってしまう。

 営業会議や企画会議など重要な場で提案をしない管理職ほど、人事や処遇の話になるとやたらと発言や主張が増えるという話も聞く。リモート会議から会社の将来が見える。社員が出社しない時代が来たからこそ、CHOが目を配り、果たすべき役割が明確になっている。

 (酒井耕一=日経ESG発行人)