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<実施概要>

「働く女性の仕事と健康に関する調査」

対象:全国の20~69歳の働く女性1027人 正社員率77.7%。ほかに派遣、パートタイム、契約社員

方法:インターネット調査/63問のアンケート調査

期間:4月17日~5月13日

調査実施機関:日経BPコンサルティング

募集:日経BP女性メディア5媒体(※1 日経WOMAN/日経ヘルス/日経DUAL/日経doors/日経ARIA)

ラブテリSNS(Facebook等SNS)

<調査の背景>

「女性活躍推進法案」「健康経営」「ホワイト500」「SDGs」など、年々女性社員が活躍しやすく、働きやすい環境づくりが企業に求められていますが、女性は生涯ホルモンバランスの揺らぎによる体調の変化と付き合いながらライフイベント(妊娠/出産/育児)とキャリアを両立することが課題となります。

ラブテリが過去5年間に全国の働く女性を対象に実施した調査の結果、働く女性は、<栄養/運動/睡眠>の3大不足を抱え、就業時間が長引くほど栄養バランスの乱れが生じ、心身共に不調を抱えている現状が明らかになっています。この現状が続いた場合、糖尿病/うつ病/慢性疲労症候群/妊娠糖尿病などの重篤な疾病の温床となり、本人のパフォーマンスの低下のみに留まらず、医療費の増大/企業損失につながることが予測されます。女性が自分の健康を犠牲にせず、長く健康的に働き続けるためには、どのようなサポートが必要なのか、現状はどのようなものなのかを知るために、今回の調査を実施しました。

<調査の結果から見えてきたトピック>

①“長く働き続けられる自信”は「健康状態」と「会社の制度への満足度」が支えていた

②健康に働き続ける自信がある人は、離職経験や検討経験が少ない

③長く働き続けるために職場に求める健康支援のトップは「女性特有の不調を見る血液検査」


女性の“長く働き続けられる自信”を支えているのは「健康状態」と「会社の制度への満足度」でした。また、働き続けられる自信のある女性ほど生産性が高いことも明らかになりました。女性社員の離職(および検討)理由には、妊娠出産・月経関連不調が多く挙がり、健康に働き続ける自信がある人ほど、離職経験や離職を検討した経験が少ないことがわかりました。自由意見欄には、会社の制度や就業環境などのハード面の整備のほかに、男性管理職を含む職場全体の「女性特有の健康に関する」理解度を上げること、検診の内容に女性の健康に特化した項目を加えることなどへの要望が多く上がりました。支援してほしいことの筆頭に上がったのは、甲状腺や貯蔵鉄(隠れ貧血)など、不妊にも関わり、かつ女性特有の不調を知る血液検査を健診に加えることでした。

ほかにもこんなことがわかりました

・健康診断で血液検査を勤務先負担で受けられている正社員は約8割 ※自己負担の人は5.8%

・女性特有の検診項目を希望する女性社員は4割

・健康で働き続ける「自信がない」と回答した女性社員は3割

・女性特有症状で「生産性低下」を自覚するのは、月経症状が約7割/更年期症状が約5割

・健康に勤務するために「職場の周囲(男性/上司)の女性特有症状への理解」が必要と回答

・ヘルスリテラシーが高い女性ほど、健康で働き続ける自信が高い

・熟睡感/活動量が良好なほど生産性が高く、長く働き続ける自信あり

・離職の抑制に効果的なのは「会社の健康サポート制度」に対する満足度を上げること

日経BP総研メディカル・ヘルスラボとヘルシー・マザリング・プロジェクトとは

日経BPの調査・研究・コンサルティング部門で、医療や予防・健康の分野を扱うラボ。日経メディカル、日経ヘルスなど日経BPの医療健康分野の元編集長や発行人、編集委員がメンバー。

同ラボ発のプロジェクトである「ヘルシー・マザリング・プロジェクト」は、働く女性の健康と次世代の健康をサポートするために、栄養・妊活にかかわる社会課題の解決に取り組む。今回の働く女性の健康意識調査も、このプロジェクトの一環として実施した。

ヘルシー・マザリング・プレス(女性のカラダと栄養の情報)https://doors.nikkei.com/sp/mothering/

ヘルシー・マザリング・プロジェクト活動についてhttps://nkbp.jp/mothering

Luvtelli Tokyo & NewYorkとは

日本に予防医療を普及するために代表の細川モモの呼びかけにより2009年に発足したプロジェクトであり、現在13の医療・健康の資格をもつ専門家が在籍。「人の健康および疾病リスクは胎児環境下で決まる」という世界的な注目を集めるDOHad説(Developmental Origins of Health and Disease)に注目し、高齢化の影響により手薄である母子健康向上を目的に活動している。

就業女性のデータを就業環境ないしは自治体に還元することで健康増進を図る「保健室」の全国展開や、女子栄養大学と実施している「妊婦栄養共同研究」では、国際学会で発表をし、論文にまとめるなど、精力的な活動を行っている。日本初となる「働き女子1,000名白書」は農林水産省の「食育白書」、NHK「クローズアップ現代」など、数多くのメディアに取り上げられ、保健室の活動は内閣府のHPにも取り上げられる。

HP:http://www.luvtelli.com/

Facebook:https://www.facebook.com/luvtelli/

<資料・分析編>
日経BP総研メディカル・ヘルスラボ×一般社団法人ラブテリ全国1027人の働く女性に聞いた働く女性の健康の実態と、会社に取り組んでほしい女性の健康支援」のポイント

働き女子の生の声から、望ましい就業環境が明らかに

調査では、女性の“長く働き続けられる自信”を支えているのは「健康状態」と「会社の制度への満足度」であることが明らかに。また、働き続けられる自信のある女性ほど生産性が高いこともわかりました。女性社員が離職をした理由および検討する理由には、女性ならではの理由が多く挙がり(不妊/妊娠中の不調/産後不調/月経トラブル)ました。フリーコメントでも、会社の制度や就業環境などのハード面でのケアのほかに、男性管理職を含む職場全体の「女性特有の健康に関する」理解度を上げること、検診の内容に女性の健康に特化した項目を加えることなどへの要望が高いことかわかりました。

離職理由・女性特有の不調リスクに共通するキーワードは「貧血」

女性の離職理由は、1位 心の不調 / 2位 身体の不調 /4位 不妊 /5位 妊娠中の不調 /7位 産後の不調 であり、これらに影響する因子に「女性の貧血」があります。 国立成育医療センターの発表で、貧血のある女性は産後うつの発症リスクが6倍に増すことがわかっています。女性は月経による出血が毎月あるため、貧血になりやすく、出産によりさらにその傾向が増えます。

月経以外に貧血リスクを高めるのが社会進出です。働き盛りの女性の多くが終戦直後を下回るエネルギー摂取量であり、なかでも鉄分は勤務時間が長くなるほど摂取量が低下することがラブテリの過去の調査からもわかっています。貧血になると倦怠感/疲労感が取れにくくなり、寝起きが悪くなる/気力が低下する/頭痛がするなど、心身の不調が増します。妊娠中は血液量が増えることから、貧血リスクが一層高まり、離職要因ともなる産後不調につながります。今回の調査では、健康診断で血液検査を受けている社員は約8割でしたが、そのうち貧血検査(ヘモグロビン検査)を受けられている女性社員は6割でした。回答した女性の約4割が血液検査で、甲状腺疾患や隠れ貧血など、女性特有不調を調べる項目の追加を望んでいます。

女性特有症状が、働き続ける自信を損わせる

月経痛/PMS(月経前症候群)/無月経/月経過多などの女性特有症状を有する女性は、ない女性と比べて働き続ける自信があまりない/ない人が有意に多いことが明らかでした。とくに、無月経や月経過多など婦人科疾患に該当する場合、その傾向が強まることがうかがえました。

こうした月経異常の背景に女性の体温の影響があることが報告されており、月経異常の割合が高い低体温(36.1℃未満)の女性では、朝食欠食率が高く、栄養不足であることが明らかになっています。さらに、離職理由の第4位である「不妊」の要因には排卵異常が挙がりますが、排卵異常の患者は朝食欠食率が高いこともわかっています。女性特有症状の予防や改善には、女性自身が知識を持つだけでは不十分で、就業時間が長いほど増える朝食欠食率を、社会(や企業)がどうケアしていくかも大きな課題です。

女性特有症状への職場の理解を求める声が多数

月経以外の女性特有症状に「更年期症状」があります。これら、女性ならではの症状が理由で仕事のパフォーマンス低下を感じている女性は、月経症状で約7割/更年期症状で約5割にも達しました。多くの女性社員が女性特有症状について学ぶ場を望むとともに、職場の男性にも学び、理解を深めてほしいという要望が多く寄せられました。

女性が働き続けられる自信をもてる会社づくりのヒント

働く日本女性はOECD加盟国で最も睡眠時間が短く、朝食欠食率が高いなどの問題を抱えていますが、会社の健康サポート制度が充実していることが離職への抑制因子となることが明らかとなりました。

会社の制度への満足度が高い群とそうでない群には、働き続けられる自信に顕著な違いが見られました。就労におけるM字カーブが薄れつつある今、女性が長く働き続けられる職場環境づくりが重要であることは明らかです。

女性が会社に要望する制度では、ヘルスリテラシーを高める講座の受講/女性特有症状について男性社員も共に学ぶプログラムの受講/健康診断に女性特有症状の追加(骨密度/甲状腺や貯蔵鉄の血液検査等)/リモートワークなど働き方改革の増進などが挙がりました。

女性健康支援のキーワード

長く働き続けられる自信を裏付けるのは「自分の健康状態が良好であること」でしたが、よりよい健康状態を叶えているのは本人のヘルスリテラシーの高さです。ヘルスリテラシーには、知識面だけでなく、適切な情報収集や治療を受けるといった行動力も含まれます。女性は加齢に伴いさまざまな不調を年代ごとに感じやすく、その都度、解決に向けた行動を取れるかどうかがセルフメディケーションにつながります。

社員のヘルスリテラシーが高まることは企業にも大きなメリットをもたらします。まずは、女性社員数が増えることで増す周産期医療費の適正化/糖尿病の早期予防といった健康経営上のメリットがあります。また、ヘルスリテラシーの向上は、出勤率/業績/エンゲージメント/定着率の改善につながることがWHO欧州事務局の発表で報じられており、雇用主が医療費に責任を負っている企業では、投資利益率(ROI)は4:1と評価されています。

女性特有症状への職場全体での理解を含むヘルスリテラシーの向上と、食事/ケータリング/自動販売機/運動を促進する階段などの職場環境づくりや実践者へのインセンティブ提供が成果につながります。

<アンケート実施概要>

「働く女性の仕事と健康に関する調査」

対象:全国の20~69歳の働く女性1027人 正社員率77.7%。ほかに派遣、パートタイム、契約社員

方法:インターネット調査/63問のアンケート調査

期間:4月17日~5月13日

調査実施機関:日経BPコンサルティング

募集:日経BP女性メディア5媒体

(※1 日経WOMAN/日経ヘルス/日経DUAL/日経doors/日経ARIA)ラブテリSNS(Facebook等SNS)

<取材のお申し込み>

●日経BP経営企画室・広報(電話:03-6811-8556)