調査・副作用データベースツール
完成までの4年間の歩み

再度プロジェクトを立ち上げ、現在に至るまでの経緯をお聞かせください。

大箸 プロジェクトが再び立ち上がった理由は、MRの声に押されたからでした。現場でMRは常に、対面する医師から適切に「情報処方」された副作用情報を求められています。情報はすでに十分にある上に、日々新たな情報が追加されています。欠けているのは情報を処方して届ける仕組みです。そこで我々は調査・副作用データベース(DB)ツールを開発しました。

実際に作るとなると相当なコストが必要だったのではないですか。

大箸 おっしゃる通りで、我々の前には企業人として避けられない重大なテーマが立ちはだかりました。企業である限り、投資対効果を問い詰められます。データベースを構築し、必要に応じて情報を引き出せるシステムを作り上げるためには、少なく見積もっても数億単位のコストが必要です。ところが、それだけのコストをかけて情報提供のシステムを立ち上げたとしても、そのシステムから我々が直接的に得るものはありません。

それでも社として決断した理由は、せっかく収集した情報を宝の持ち腐れにしたくなかったからです。安全性に関する情報提供は、間接的ではあっても、製品価値の最大化に繋がると社内的合意に至りました。こうした経営判断を受けて、MRが医師から積極的に情報を集める一方で、集めた情報を現場で使いやすくするためのシステム開発を進め、4年の歳月をかけた成果が調査・副作用DBツールです。

第1回終わり(第2回に続く)