人間の拡張

モバイル技術の進歩は果たして私たちをどこへ連れていくのだろう。単に東京を歩きにくくさせるだけではあるまい。スウェーデンではお金の支払いや個人認証の簡便さを動機として、マイクロチップを手の甲に“注入”している人が既に数千人にも達しているそうである。これは確かにウェアラブル技術の進歩ないしは普及の一種なのかもしれないが、一方でトランスヒューマニズム(超人間主義)という文脈でもとらえられている。つまり、人体を改造して何らかの新しい能力を身に付けるといったSFの世界にも通じる話である。カナダの文明批評家マクルーハンは、新幹線は「足」の、洋服は「皮膚」の、コンピューターは「脳」の拡張である、とした。なるほどその延長線でとらえると、何らかのプチ人体改造はむしろ自然の成り行きといえるのかもしれない。

モバイル社会の行きつく先の未来。ふと、機械でできた身体、永遠の命を求めて少年が宇宙旅行をするSF作品を思い出した。


*アップル社HPより「ResearchKitとCareKit」

https://www.apple.com/jp/researchkit/