2015年10月7日(水)~9日(金)、東京ビッグサイトにおいて、14カ国1地域、520社が集うアジア最大の総合福祉機器展「第42回国際福祉機器展H.C.R.2015」が開催された。その中で、ひときわ注目を集めたのは、最新の介護機器やシステムの提案と共に、住宅や施設向けの商品が多数出展されたパナソニックブースである。

 介護事業に取り組んで18年目を迎えるパナソニックは、2015年12月現在、全国に介護サービス120拠点、サービス付き高齢者向け住宅、介護付き有料老人ホームを合わせて22カ所、介護ショップ117店舗を展開している。

 連載6回の第3回は、事業統一後の社内外の変化、エイジフリーの今後の事業展開などについて、パナソニック エコソリューションズ社エイジフリービジネスユニット事業推進部長の斉藤裕之氏にお話を伺った。

介護が日常化する時代へ
2つの中核事業を展開

介護事業の今後の展開や戦略について、教えてください。

斉藤 エイジフリー事業は今年18年目を迎えますが、創業20周年にあたる2018年はパナソニック創業100周年にもあたり、この節目の年に売上目標750億円を掲げました。これは、現在の事業規模の2倍以上の規模です。

これからの日本は、2020年の東京オリンピック・パラリンピックを経て、さらに少子高齢化が加速していきます。2025年には高齢化率が3割を超え、団塊世代が後期高齢者になり、高齢者とその家族を合わせると、2人に1人以上が何らかの形で介護に関わる時代になります。つまり、子育て同様、介護は特別なことではなく日常化する時代が訪れます。介護保険制度もさらに改正を重ね、公助から共助、自助と支える主体が変わり、地域で支えあう社会、自ら自分の老後を描く社会になってきます。

こうした時代を迎えるにあたり当社の事業成長の中核となるのは、地域コミュニティのインフラとなる小規模多機能型居宅介護サービスを併設したサービス付き高齢者向け住宅(以下、サ高住)と、ショートステイ付介護サービスセンターです。

サ高住のブランドである「エイジフリーハウス」は、現在21拠点を展開しており、18年度までに150拠点に拡大する予定で、すでに50拠点は土地を確保しています。コンセプトは「『住み慣れた地域での自分らしい暮らし』の実現」で、小規模多機能に併設する理由は「介護サービス+住まい」という概念です。地域の方々に、「泊まり」「通い」「訪問」、そして「住まい」を提供します。この小規模多機能は今後、国がさらなる整備を進める方針で、定員数も29名となり加算も拡充し、事業性も担保されました。
パナソニック サービス付き高齢者向け住宅
エイジフリーハウス

また、もう1つの事業の柱、ショートステイ付介護サービスセンターのブランドである「エイジフリー」は在宅介護メニューを1拠点に集約し、地域に根ざす、いわば“在宅介護サービスの公民館”のようなコンセプトです。ショートステイは今後ともニーズが高まると考え、泊まりを軸に、「通い(デイ)」「訪問(訪問介護、訪問入浴)」「居宅介護支援」の5つのサービスを提供しています。
パナソニック 介護サービスセンター
エイジフリー新拠点情報

加えて、介護リフォームや介護用品のレンタル・販売を行っている介護ショップ事業は、現在117店舗展開していますが、さらに拡大を図ります。
パナソニック エイジフリーショップス