戦略構築だけでなく改革支援を実行
「医療を変えたい」との想いが原動力

詫摩氏が率いる(2016年6月当時)医療・医薬・ライフサイエンス事業部は、製薬企業、医療機器メーカー、およびヘルスケア関連サービス企業のバリューチェーン全域において幅広いコンサルティング活動を実施されています。他のコンサルティング企業と比して、特に医療・医薬・ライフサイエンス分野におけるPwCコンサルティング合同会社の特徴、強みについてお聞かせください。

詫摩 PwCコンサルティング全体としては、「戦略からテクノロジーを駆使した実行まで」がご提供する仕事のコンセプトなのですが、我々の事業部でももちろん、作戦を立てるだけに止まらず、実行し実現するまで、クライアントと一緒にワンストップでやります。だから実利に結びつき、実績がつくれる。絵を描くだけで終わることなく、最後まで責任を持ち、成果が出るまでを支援することが我々の使命です。

また、これまでの事例を含め、成功する確率が高い理由は、グローバルでPwCが有する高度な経験知があるからに他なりません。PwCの豊富なプロジェクト事例、蓄積したノウハウを我々はいくらでも活用できますし、グローバルから得られる多様な情報に接することが、日本で新たな革新を生み出す原動力にもなります。

これらを支えているのは、「Thought Leadership」と社内で呼ばれているシステムです。「先進的な事例を体験したら、そのノウハウを他でも使えるように発信する」という姿勢も、社員の評価軸のひとつになっているのです。また、この取り組みについては、表彰制度や月1回発行のニューズレターでも確認され、社内でのノウハウの共有が進むような仕組みづくりがなされています。

柴田 これまでの医療分野のコンサルティングは分析偏重であったと思います。例えば、大量のレセプト(診療報酬データ)の分析、原価計算を行い、報告までに力尽きてしまうというケースが多かったと見ています。これでは医療経営イノベーションにはほど遠い。一方、戦略に特化したコンサルにありがちなのは、戦術や戦略を考え出すことができるけれども、そこまでの知的な作業に満足してしまい、実行・実施の視点が希薄というケースです。戦術・戦略の立案はできても、特に病院では経営企画などの組織が十分に整っていないため、その実現には大きな障壁があり、とてもそのままではできないことが多いのです。

これに対して、PwCは実行の支援とそれによる成果の実現までを当初から視野に入れて仕事をしています。戦術・戦略から実行までの全てを高い品質で行う例は医療コンサルティング業界でも珍しいことかもしれません。「医療を変える。医療を良くする」ということは、我々にもそれだけの努力を要求し、実行を課するということだと私は考えています。

髙橋 「医療を変える。医療を良くする」ということについては、個人的な体験からその思いが強くなり、自分には何も医学・医療の知識がいことから病院での対応に違和感を持ちながらも何もできなかったという苦い思い出があります。私は医師の資格は持っていませんが、これらの違和感を違和感のままにしない為にも、集中的に医療を勉強しドクターにも徹底的に質問しました。

以来、自分には「医療を変えたい」という強い想いが根付くようになりました。PwCに入ってから気づくのは、同じ思いや情熱を持った人がPwCには多く集まっているということです。