インターベンションと外科手術に貢献
心臓血管カンパニー

はじめに御社の事業領域の中で、心臓病分野への取り組みについて教えてください。

鮫島 弊社がこの分野に参入するきっかけになったのは、心筋梗塞や狭心症といった冠動脈虚血に対して市場のニーズが顕在化しており、非常に大きなポテンシャルを感じたためです。アプローチとしては、インターベンション(血管内治療)と外科のCABG(冠動脈バイパス手術)の2領域で、インターベンションでは80年代にガイドワイヤーを、外科に対しては人工肺を発売したことがスタートになりました。

その後、インターベンション、外科の領域とも事業を拡大していく中で、特に外科では1999年に米国3M社から人工心肺事業を買収しました。現在、冠動脈虚血に関していうと、インターベンションの分野ではワイヤーやシースといったベーシックな製品から薬剤溶出型ステントまで、外科においても人工肺、回路といったベーシックな製品から人工心肺装置やモニタリング装置などフルラインで取り揃えており、これらが弊社の心臓疾患領域の2大ビジネスとなっています。

加えて、心機能が徐々に失われていき、New York Heart Association(NYHA:心不全の重症度分類)のクラスでいうと3程度、後期の病態に属する患者さんに対して近年スタートさせたビジネスがハートシート事業です。

カテーテルと外科の領域の規模感はどれくらいですか。

鮫島 インターベンションの領域は心臓だけでなく下肢や脳血管領域にも対応しており、この事業領域の売上高は約2000億円です。外科の領域では前述した人工肺や人工心肺の他にも胸部や腹部の大動脈瘤治療に用いる人工血管やステントグラフトなども販売しており、これらを心臓血管カンパニーと呼んでいますが、全て合わせて約2600億円の事業を展開しています。テルモ全体の売上高は5142億円ですから、心臓血管カンパニーの規模はテルモの中で最も大きいといえます。