心疾患治療領域の2事業部で
心臓病治療に貢献

まず御社の事業領域の中で、心臓疾患治療分野での取り組みについて、教えてください。

佐々木 弊社では現在6つの事業を展開しており、そのうちの2事業部が心疾患治療領域に対してソリューションを提供しています。冠動脈疾患領域のインターベンショナル カーディオロジー事業部と、不整脈や心臓突然死などの領域に対応するリズム・マネジメント事業部です。

インターベンショナル カーディオロジー事業部においては、冠動脈疾患の診断と治療の領域で最先端の低侵襲技術を提供しています。対象疾患としては、動脈硬化が進み血管内腔が狭くなって引き起こされる狭心症と、冠動脈の閉塞により血流が途絶えて発症する急性心筋梗塞です。

これらの疾患の治療に対しては、薬物治療の他、外科的に行う冠動脈バイパス術と内科的に行う経皮的冠動脈形成術(PCI)がありますが、弊社では患者さんの体により負担が少ない低侵襲の経皮的冠動脈形成術における医療機器を提供しています。代表的な製品としては、冠動脈ステント治療に使用するステントやバルーン、その他、血管内の診断に使用する診断機器の超音波イメージングカテーテル、動脈硬化が更に進行し固くなった(石灰化)場合に、固い部分を削り取る高速回転式経皮経管カテーテルが挙げられます。

冠動脈疾患の領域においては、新しい時代を期待させる製品を提供されていますね。

佐々木 PCI領域において、ステントは第三世代と言われる薬剤溶出型ステント(※1)を展開しており、常に進化し続けています。診断における分野では、より高解像度で診断できる機器の導入がスタートしており、こちらも大きな進化を遂げています。今後も虚血の診断から治療に必要なラインナップを幅広く揃えることで、総合的に冠動脈疾患の患者さんに対する治療に貢献していきたいと考えています。

さらに、PCI以外の領域においても、大動脈弁狭窄症に対する経カテーテル大動脈弁置換術(TAVR)と、脳卒中のリスク低減を目指した予防デバイスの分野に力を入れていきたいと考えています。

※1 薬剤溶出型ステント(DES:Drug-Eluting Stent)
ステントから薬剤が溶出することにより、再狭窄を起こりにくくしたステント

では、もう1つのリズム・マネジメント事業部について、お聞かせください。

佐々木 リズム・マネジメント事業部では、不整脈、心不全および心臓突然死予防の領域において医療機器を提供しています。一般的によく知られている心臓ペースメーカをはじめ、突然死予防に対する植込み型除細動器(ICD)、血行動態を改善する両心室ペーシング機能付き植込み型除細動器(CRT-D)、また、これら植込み型機器が収集する情報を医療機関へ送る遠隔モニタリングシステムも提供しています。

特に、最新テクノロジーのS-ICD(皮下植え込み型除細動器)は、経静脈リードを用いないシステムの提供によって、感染症をはじめとした合併症リスクを軽減しました。植込み型機器は、バッテリー交換時に合併症リスクが発生することが大きな課題となっていましたが、長寿命のバッテリーを提供することで交換回数を減らし、合併症リスクの低減と共に、医療費の節減も実現しました。