筆者は普段、「科学する料理研究家」という肩書きで、料理のコツを科学的に解説したり、食や料理を通して科学を身近に感じられるイベントを開催したりという活動をしています。


 料理研究家という仕事柄、料理の試作や撮影用に食材をあれこれ買い込んで、使い切らずに少しずつ残るということがよくあります。そのため、冷蔵庫の在庫管理に苦労することもしばしば。出かける前に冷蔵庫の中身を把握して、献立を考えてから出かければ良いのですが、朝、冷蔵庫を確認する暇もなく出かけて、帰り際にスーパーに寄りながら晩ごはんの計画を立てたり、特売のお肉や旬の野菜を見かけて急きょ計画を変更したりするので、
「使いかけの野菜、何が残っていたっけ?」
「卵あと何個あったかな?」
「焼肉のたれって家にあったかしら?」
などと悩むことがよくあります。そうして結局「あると思っていたけどなかったからまた買い物に行く」とか「まだネギが1本残っていたのに新しいネギを買ってきてしまった」とか、手間を増やしたり無駄な買い物をしてしまったりするのです。


 この歳でこれから記憶力がよくなるとも思えませんし、ズボラな性格も今更治る気がしません。そこで、冷蔵庫の在庫管理を手伝ってくれるデジタル技術について調べてみました。

アプリで在庫を管理しよう

 まずは手軽に始められるものとして、スマホのアプリを使ってみることにしました。「冷蔵庫 管理」「冷蔵庫 在庫」などと検索すると、冷蔵庫の在庫を管理するためのアプリがいくつも出てきます。あぁ、やっぱりみんな在庫管理に苦労しているんですね!!仲間がたくさんいるような気がして少し嬉しくなりました。さて、この中から今回「Stamp冷蔵庫」「レシピde冷蔵庫」「うちメモ」「PantryPhoto」の4つをダウンロードして使ってみました。


 うちメモは、無料版の「うちメモLT」の場合、食材を50件まで登録できます。51件以上登録する場合は有料版(360円)を購入する必要があります。それ以外のアプリは無料で使えます。


 Stamp冷蔵庫は、食材のイラストをリストから選んで冷蔵庫の棚に並べていきます。イラストになっているのでパッと見て視覚的に把握できるのが特徴です。冷蔵庫と冷凍庫とで画面を切り替えて、分けて管理できます。


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stamp冷蔵庫の画面

 レシピde冷蔵庫は、食材の名前を文字で入力、管理します。一般的な食材については五十音順に並んだカタログから選択でき、それ以外の場合は自分で直接入力します。一覧も五十音順で並べられるので、品数が多い場合の検索性が良さそうです。保存場所は冷蔵庫/冷凍庫/その他の3つから選択できます。


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レシピde冷蔵庫の画面

 うちメモも食材の名前を文字で入力、管理します。直接入力するか、履歴から選んで入力することもできます。自由にフォルダ分けができるので「チルドルーム」「扉ポケット」「野菜室」というように場所で分けたり「調味料」「野菜」「惣菜」というようにカテゴリで分けたり、自分にあったスタイルで分類、管理できます。


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うちメモの画面

 これらの3つは、購入日や価格などの情報を入力する欄もあるので家計管理にも役立ちそうです。また、賞味期限を入力すると任意のタイミングで通知が入るように設定できるので、期限切れによる無駄を防ぐこともできます。


 PantryPhotoは、食材一つひとつの内容を入力、管理するのではなく、庫内の写真を保存するだけのシンプルなアプリです。冷蔵室、扉ポケット、野菜室、冷凍室など、それぞれの箇所の中身がよく見えるように撮影して、アプリに保存します。


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PantryPhotoの画面

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使い始めの情報入力は30分仕事

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