「電気の刺激で塩味を感じる」
「写真を撮るだけで栄養バランスがわかる」
「遠隔地から料理の指導をする」


 こうしたテーマの研究に取り組んでいる人たちがいます。いずれも食の未来を創る研究と言っていいでしょう。最近始まったものばかりではありませんが、デジタル技術の広がりを背景として、この分野の研究も進歩しています。


 情報学の分野では、生活習慣病や孤食などの社会的な課題や、「献立を考えるのが大変」といった個々の悩みや要望などの解決に向けた、食に関する様々な研究が盛り上がりを見せつつあります。既にインターネットやスマートフォンは当たり前のように生活に溶け込み、キッチンのIoT化も進んでいます。情報技術と生活とが密接に結びつくほど、食の課題に情報学的にアプローチする意義は増していくのではないでしょうか。


 「食」は、私たちが生きていくうえで欠かせないものであると同時に、健康、幸せ、豊かさをもたらしてくれるものでもあります。健康管理から調理法、さらにはおいしそうに見える写真の撮り方まで、悩みや要望は、個人の食との関わり方、向き合い方によって異なります。


 そんな食の未来について、様々な観点から考え、議論しているのが「食メディア研究会」です。今回は情報学の観点から食や料理に関する課題について議論し、研究する人たちのコミュニティ「食メディア研究会」の取り組みについて、委員長を務める名古屋大学の井手一郎・情報学研究科准教授に聞きました。


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