自己開示の重要性

 会社員は、入社時すでに会社名があり、部署名があり、ビジネスや自分の業務内容が明確なケースが多いでしょう。入社してすぐ、会社の名刺が支給され、その名刺で仕事を始めます。初めての人に会う時は、先に会社名を、後から自分の名前を言うのがあたり前。時には自分の名前を省略して、会社名だけで挨拶することもあるのではないでしょうか。

 こうした場合「個人の看板が、会社の看板に隠れてしまっている」ともいえます。

 もしあなたが日頃、取引先やお客様に個人名ではなく「〇〇社さん」などと社名やブランド名で呼ばれているとしたら、自分の名前を覚えてもらっていないのでは? あなたの存在感が希薄な可能性さえあります。会社の大小は関係ありません。お客様に個人名で呼んでもらう。これが人間関係の基本でしょう。

 副業を始めるのは、ゼロから事業を始めるということ。あなたが何者でどんな技術を持ち、どんな心構えでこの新しい仕事に向き合っているのか。どんな商品やサービスを提供できるのか。これをゼロから顧客に伝える必要があります。

 また当然、商品やサービスの料金体系、購入方法や、最新情報なども伝えなくてはなりません。この時、無料で使えるSNSやブログを活用する人も多いでしょう。

 そのためには自己開示している人、情報が明確になっていればいるほど、相手はあなたに仕事が頼みやすいのです。どんな人か分からない相手には、何も依頼できません。

 例えば、SNSを使っている人でも意外と自己開示がなされていないケースがよくあります。自分の顔写真、SNSのプロフィール欄がどうなっているか、ぜひチェックしてください。会社の規定で個人のSNS使用に制限や条件がある場合、その範囲で発信方法を工夫します。

 こう書くと至極当たり前のことのようですが、匿名・顔出しなしで副業を始めようとする会社員は非常に多いのです。今まで会社名の傘の下、「名無し」でも自然に仕事ができていたからでしょう。

 しかし匿名で、プロフィールも分からない人に、面白い仕事が集まってくるほど、世間は甘くはありません。副業を始めるには、まず「信用を得るために」自分のプロフィールを開示すること。先に自己開示することが非常に重要です。

 「会社の看板」に頼らない「自分自身の看板」作りを始めるのが、副業への第一歩です。

「ゆる起業」から始めよう

 今、「プチ起業」「ゆる起業」という言葉がトレンドになっています。筆者は、これをすごくいいな、面白い言葉だなと感じています。新しく何かを始めてみるワクワク感がある。そして、それが趣味ではなく、ゆるいけれど「起業」になっているのが良い。すごく気楽で、柔らかく、会社に対する罪悪感も少ない感じを受けます。

 いくら会社で副業解禁となったとはいえ、「起業しました!」「副業始めました!」と社内で堂々と言うと、「えっ、会社の仕事はどうなってるの」「会社を辞めるの?」と思われる雰囲気がまだあるかもしれません。でも「私、『ゆる起業』始めました」という表現なら、副業へのハードルがグッと低くなりますね。

 本業は会社員だけど、副業で知り合いのスタートアップ企業を手伝うとか、NPOなど社会貢献している団体を支援する。これはとても良い副業の始め方です。すぐにあなたのキャリアを、社会の役に立てられるからです。

 他に、スポーツやアート、子育てなど、自分が個人的に興味を持つジャンルに関する副業もオススメです。人生に大いにプラスになることと思います。

 自分の知見を外部の団体で話すとか、休日を活用してどこかに技術を教えに行って謝礼をもらうこともいいですね。大げさに構えなくても、自分が持っている「ある程度の技術」を使ってお金を稼ぐことができるわけです。