有名すぎるボスの下で
自分らしさを見つけたかった

 日本を代表する有名経営者のもとで働く、企画プランナーのBさん(20代女性)。何をしても「○○社長の会社の若手さん」と呼ばれてしまう現状を打破したいと、パーソナルブランディングのセミナーにやってきました。

 彼女がパーソナルブランディングに取り組む目的は、あまりに有名なボスの下、また「ボスに倣(なら)え」という会社の雰囲気に流されずに、自分の存在意義をどのように捉えるかということです。「自分らしさを言語化したい、自分が働く意味とは何かを、とことん考えたい」という静かに燃える思いをもっていました。

 自分を言語化したり、自分のプラス面を客観的に書き出すワークをたくさん重ねる中で、Bさんはこんなことに気づきます。「自分の強みは、10~20代の女性の感性が分かること。私たちが何をカワイイと感じ、カッコいいと捉えるのかを、実感を持って、自分の言葉で語れることだ!」

 50代男性のボスには絶対にできない、平成生まれのBさんならではの「感性」や「言葉」や「時代感覚」が、自分の中にある。自分を徹底的に客観視した時、この感覚が突然、Bさんの腑に落ちたのです。これには一緒にセミナーを受けていた仲間たちも拍手喝采。

 その後は、会社の中で「ボスらしさ」「会社の色」に合わせるのではなく、自分の得意ジャンルの商品開発、表現、プランニングを徹底的に提案していく戦略に取り組んでいくようになりました。

 業界の大物であるボスと同じことをせず、あえて違う道を歩むブルー・オーシャン戦略です。会社の中で彼女は独特の存在感を放ち、いずれはボスの良き相談相手になるだろうという未来を感じさせる存在になっています。

IT企業の「目立たない社員」から
「個性を伝えられる人」にシフト

 Cさん(30代女性)はIT企業勤務。今までに複数の企業で総務、経理、ITサポートなどバックヤード職の転職を重ね、マイクロソフト認定の「オフィススペシャリスト」の資格も持つIT総務のプロフェッショナル。今の企業に必要とされる人材です。

 しかし彼女の悩みは、今の自分が「社内のなんでも屋さん」になっていること。また、業務を大胆に効率化できる技術を持っているのに内気なため遠慮してしまい、それを周囲に伝えるのが下手なことでした。新しい仕事を積極的に提案するのが苦手で、頼まれたことはなんでも引き受けてしまう状況でした。

 しかし「自分が一番提案したい内容を、うまく伝えられるようになりたい」「社外で同じような業務効率化の使命を持って活動している人たちと、横のつながりをもっと強くし、業界を良くしていきたい」という静かな強い思いがあり、一念発起してパーソナルブランディングに取り組みました。

 彼女が行ったのは、まず自分の「できること」と「得意なこと」の分類。ルーティンワークで日常的にやっていることではなく、より得意なこと、積極的に提案したいことを言語化し、いつでも伝えられるよう文章を準備しました。

 さらにはそれを社内外に伝えるための新たな肩書きを作り、プロフィール文制作、これから開始するSNS・ブログの戦略や、Slackなどのグループチャットで使う顔写真撮影なども行いました。

 発信力を身に付け、発信量を圧倒的に増やすことで、周囲を「説得する」のではなく、自然に語る言葉に「納得してもらう」方法を心がけています。

 「思いをもっとうまく伝えたい!」そんな彼女の純粋な情熱が、周囲の人をひきつけ、応援する人が増えていくことは間違いありません。