情報システムの開発、販売、コンサルティングサービスを提供するシステムインテグレーター、日鉄ソリューションズはこの数年来、現場の文化に即した施策で働き方改革に注力している。同社で「働き方変革担当役員」として、働き方改革とダイバーシティマネジメントを進める上席執行役員 人事本部副本部長(働き方変革担当)吉田佳子氏に話を聞いた。
(取材=大塚 葉:日経BP総合研究所 HR事業部 上席研究員、文=西尾英子)

多様な働き方を支援する取り組みで成果

――御社が働き方変革をスタートして5年目となります。あらためて、働き方変革に取り組んだきっかけやコンセプトを教えてください。

吉田上席執行役員(以下、敬称略):少子高齢化が進み、日本の労働人口が減少するなかで、持続的に企業が成長を遂げていくには、優秀な人材を確保し長く働き続けてもらうことが重要です。そのためには多様な人材を積極的に受け入れ、働き方を柔軟に変えていく必要があります。さらに働きがいとやりがいがあり、楽しく幸せに働ける会社を目指していくというコンセプトのもと「働き方変革担当役員」を置き、活動を進めてきました。

 また多様な人材を受け入れることは、多様なスキルや考え方を取り入れ、変化に対応する力を高め、ビジネスを創出、拡大していくことでもあります。そうした点から、働き方変革を重要な経営課題と位置づけ、取り組みをスタートさせました。

――これまでの活動のなかで、特に大きな成果のあったポイントは何ですか。

吉田:過去4年の活動で、前任の担当役員である福島徹二(現・取締役)や玉置和彦(同)が力を入れてきたこともあり、多様な働き方を支援する取り組みが成果を上げ、社内のサーベイで確認している「ダイバーシティ&インクルージョンの実感」のKPIが大きく向上しました。また、多様な働き方実現の一つの過程として、「総労働時間の削減」「有給休暇の取得率向上」「極端な長時間労働を撲滅」という3つのKPIでも非常に高い成果が出ています。

日鉄ソリューションズ 上席執行役員 人事本部副本部長(働き方変革担当)吉田佳子氏
1984年大学在学中に司法試験に合格、1987年弁護士登録。1992年以降、計3社の米国系企業の日本法人に社内弁護士として勤務。2012年に日鉄ソリューションズ法務・知的財産部長に就任。2015年に執行役員に就任し、2019年より現職(撮影:稲垣純也)