求めるのは、一緒にNECを変えていく人材

――採用に関しては、IT人材への厚遇が報道されました。

松倉:「新卒1000万円」という表現が先行していますが、本当に大きな成果を期待できる人材には、新入社員でも普通と違う報酬体系を導入するという考え方です。今や各社人材の奪い合いで、採用戦略は重要です。当社も新卒、中途ともに採用の枠組みを大きく変え、どういう人に来てもらいたいのかというところから立て直しをしています。

――NECの求める人材とはどのようなものですか。

松倉:以前のようにPCや携帯電話が全盛の頃は、求職者にとっても当社の業務内容が分かりやすかった。しかし2013年にNECが社会価値創造型企業になると宣言してから、求職者の質が変わってきました。NECで活躍することで社会に貢献したいというタイプの人が増えてきたのです。

 これは喜ばしいことですが、当社としてはさらにアグレッシブに社会を変革し、大きなインパクトを与えたいと思う人に来てほしいと思っています。NECと一緒にチャレンジし、自分と会社の成長につなげようとする人を求めています。同時に当社も、以前より生活者の方々に企業ブランドが見えづらくなっているので、「入社するとどんなチャンスがあり、どんなチャレンジができるのか」をより強く訴求していかなければいけません。

――中途採用については、いかがでしょうか。

 中途採用の際は、直接私も面談しています。NECの変革を一緒に担い、荒波を越えて自分の力を生かしてみたいという人に来てほしいですね。さきほどの佐藤以外にも、GEジャパン元社長の熊谷昭彦を執行役員副社長、日本アイ・ビー・エムのワトソン事業を担当していた吉崎敏文を執行役員として迎えました。2人に共通するのは、「新野社長が本気で変革しようと言うので、参画しようと思った」ということです。こういう外部の人材が、大きな力になります。

 また最近では、AIの研究開発者を36歳でシリコンバレーに派遣して会社を設立させたり、生体認証の研究者を48歳で役員待遇のフェローに就任させたりするなど、伸び盛りの若手の抜てきにも力を入れています。活躍すれば年齢に関係なく業務を任せることを進めています。新しい報酬体系を提示し、面白い仕事を任せるという両輪で、魅力ある企業になることを目指しています。