女性活躍推進にも注力

――「日経ウーマン」の調査「女性が活躍する会社ベスト100」では、今年NECがダイバーシティ推進度部門で1位になりました。

松倉:当社はフレキシブルな働き方に関する様々な制度もそろっていますし、男女の平均勤続年数に差がなく新卒社員の在籍率が高いなど、働き続けやすい環境は整っていると思います。しかし「ダイバーシティはまだ課題も多い」という思いもあるので、2019年4月にインクルージョン&ダイバーシティのチームを立ち上げました。

 普通は「ダイバーシティ」が先に来ますが、私は「インクルージョン」が大事だと考えています。日本企業では「法律で決まったから、やらなければ」ということが多いようですが、当社のようなハイテク企業がクリエーティブになるには、多様な人たちの多様な考え方を大切にしないと会社が発展しません。同時にいろいろな人が集まっているというだけではダメで、一つのチームとして同じベクトルを目指すことが必要です。

――まだこれから、というのはどの点でしょうか。

松倉:一つは、幹部層に女性が少ないことです。そこで女性管理職の育成を5年計画で検討し、女性を対象に管理職候補を集めてヒヤリングと面談を始めました。女性の活躍を進めることが会社全体を変えるドライバーになり、競争力を高めることにつながると思います。これからは、単に長時間働くだけが仕事ではありません。育児で短時間勤務の人の方が仕事の密度が高く、アウトプットが高い場合もあります。女性活躍の推進は、自分自身やチームがパフォーマンスを向上させるためにどう働くべきかを自律的にデザインする働き方改革にもつながります。

大塚 葉(おおつか・よう) 日経BP 総合研究所 HR事業部 上席研究員
大塚 葉 日経BP入社後、「日経PCビギナーズ」発行人兼編集長、日経ビジネスオンライン、日経WOMANプロデューサー、日経BPコンサルティングカスタム出版本部第二部長などを経て現職。著書に『人材マネジメント革命~会社を変える〝カリスマ人事″たち~』『攻める周年事業で会社を強くする!』(いずれも日経BP)、『社史・周年史が会社を変える!』(日経BPコンサルティング)、『やりたい仕事で豊かに暮らす法』(WAVE出版)、『ミリオネーゼのコミュニケーション術』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)など。

※筆者の会社名および役職は執筆当時のものです。