――個人の成長を加速する具体的な方法とは、どんなことでしょうか。

木下:研修を行ったりメンターを付けたりするのもよいですが、やはり仕事を通じた思い切った抜擢や登用、ストレッチアサインメントが成長につながると思います。大きな挑戦をしてもらうことがポイントで、ポテンシャルの高い人材の成長を加速させるために、具体的に社内でどのような挑戦の機会を作れるかを経営陣で議論する人材開発会議を今年から始めました。

 人材開発会議はメルカリグループ全体だけでなく、メルカリやメルペイなど事業部や人事など部門単位でも行っています。また、ポテンシャルの高い人材を集めて合宿を行い、経営陣に対して新規事業開発に関してディスカッション、プレゼンテーションをする場も設けました。

「自走力」のある人材を育てたい

――ハイポテンシャル人材の話が出ましたが、御社にとって必要な人材とはどういう人でしょうか。

木下:メルカリのミッションとバリューを体現するのはもちろんですが、「自分の頭で考え、自分で走る力のある人」ですね。Trust & Opennessと話しましたが、「お互いに信頼しあいながら、臆せずに大胆なチャレンジをしていこう」と思える人材です。

 次にスケーラビリティ、「事業を拡大する力を持っている人」です。メルカリは今やスモールベンチャーではありません。いいアイデアであっても、今のメルカリの会社規模に当てはめた時にうまくスケールできるかを見ることが重要です。また、こうした「スケーラビリティのための仕組みを作れる人」も必要ですね。

 もう一つは、変化への対応力です。例えば当社は今、基本路線として フリマアプリのメルカリの日本版、スマホ決済サービスのメルペイ、 米国版メルカリの 3 つの事業に集中しています。以前パイロット的に行っていたメルトリップなど、撤退した事業もあります。市場の変化が速いので、時代を先取りしてどんな施策を打てるかというスピード感が問われています。こうした変化への対応力、変化を自ら起こして楽しめる人材が求められています。