3月の就職活動開始を2カ月後に控えた1月1日時点の、2021年卒学生の就職意識および就職活動の準備状況などを調査した中から、今回は、企業選びの視点についてのデータをご紹介します。

 就職先企業を選ぶ際に重視している点を30項目の選択肢の中から5つまで選んでもらったところ、最も多いのは「将来性がある」で、49.0%と約半数が選びました。今回で10年連続1位となり、学生の就職先選びにおいて重要な要素として定着していることが分かります。

 ただし、一言で「将来性」と言っても、学生によって捉え方に幅が見られます。寄せられたコメントを見ると、「安定して自分のキャリアを積んでいける、成長できる企業に入りたいと考えています」「働くことで、いい意味で人に影響を与えられる人材になりたいため、いい環境で自分が成長できる職場であるところを選んでいる」「できるだけ長く働きたいので、将来性のある会社」など、会社の成長だけでなく、自身の成長が見込める環境、あるいは、潰れそうにない安定性を連想する向きも見られます。

 2位は「給与・待遇が良い」(43.6%)で、待遇重視の姿勢も強く、3位の「福利厚生が充実している」(31.8%)や、5位の「休日・休暇が多い」(28.0%)も上位項目の常連であり、働きやすさやワークライフバランスも重要な要素として捉えられています。本格的な就職活動をする前の時期ですから、分かりやすい条件面から企業選びをするケースは多く見られますが、学生優位の売り手市場が続いていることで、その傾向がより強まっているといえます。

 多くの項目で前年調査と数字に変動がないなか、「仕事内容が魅力的」が20.6%から16.2%へと低下している点が目立ちます。インターンシップを経験する学生が急増しているなかではやや物足りない数字と映りますが、仕事内容に関心がないというわけではなく、興味を持った仕事のなかで、条件のよりよい企業を選ぼうとする学生も多いように見受けられます。

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