「志望度の高い企業はすべて6月からしか選考しないので、5月中に内定をもらえそうな企業の選考を受けている」「内定企業も含めて持ち駒企業の明確な順位づけができていないので、取りあえず全部受けきってから考えたい」などという学生は少なくありません。なかには「4月に内定を3社もらって満足している。就活を終えてもいいが、ゼミの指導教授にもっと上を狙えと言われているので、6月に大手を受けようと思う」という学生もいました。

 また、「なんとなく受けただけなのに内定が出た」「同じ業界で複数内定をもらったが、各社の違いや特徴が分からず、どの企業にするか決められない」という学生も散見されます。少しでも早く内定者を確保するため、十分に企業研究ができていない学生にも内定を出す企業があるようです。内定後の面談や懇親会などの手厚いフォローが、企業研究の場になっているのは、売り手市場ならではといえるでしょう。

 いずれにしても、早期から内定出しをしている企業にとっては、6月以降、どれだけ辞退者が出るか、今後の学生の動向から目が離せません。

学生の活動量は今年も減少傾向

 ここまでの活動量についても、見ていきたいと思います。まず、5月1日時点で、1人あたりのエントリー社数の平均は28.5社。前年同期調査(35.9社)を7社以上、下回りました。1人あたりのエントリー社数は年々減少する傾向が続いており、2年前の2017年卒者(42.8社)と比べると3割以上減少しています。

 セミナー・会社説明会の平均参加社数は12.0社で、前年同期(14.1社)より2.1社減少しました。エントリー社数が7社以上減っているのに比べれば減り幅は少ないものの、5月は4月調査(9.7社)からの1カ月間で2.3社増にとどまりました。

エントリー社数/セミナー・会社説明会参加社数
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 では、選考にどの程度進んでいるのか、その社数を確認してみましょう。まず、エントリーシート(ES)の提出社数の平均は11.4社。4月調査時点では前年を上回っていましたが、この1カ月の伸びが鈍く、前年同期(13.4社)を2社下回りました。筆記試験に関しては、前年より1.1社少ないものの(8.9社→7.8社)、その後の面接社数は前年とほぼ同水準を保っています。

 3月の採用広報解禁前の活動が年々活発になり、早期から志望企業を絞り込んでいたことに加え、3月以降は、企業の速い動きに引っ張られるかたちで、ゆっくり企業探しをする間もなく、一気に選考モードに突入したと考えられます。

エントリーシート提出社数(経年)/選考試験の受験社数
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