就活継続者の約半数は大手狙い

 内定保持者を含め就職活動を継続している学生(全体の85.8%)の動向について、いくつかデータをご紹介します。

 就職活動の中心としている企業規模を尋ねたところ、「業界トップ企業」20.5%、「大手企業」27.1%で、大手狙いの学生が計47.6%に上りました。さらに、内定を持ちながら就職活動を続けている学生に、内定保持企業と比較してもらうと、「内定企業よりも大きい企業が中心」が51.6%と過半数。大手企業の選考待ちの状態である学生が多いことがうかがえます。

就職活動の中心とする企業規模
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 今後、就職活動をどのように進めていくつもりかという方針・戦略を尋ね、先月調査(4月)と比較してみました。「現在選考が進んでいる企業に絞って活動する」が大きく増加しました(10.3%→30.5%)。この1カ月で選考が進んだ企業が多く存在し、また学生側も選考に乗っている企業に焦点を定めて活動するようになった様子が見て取れます。

 一方で、「新たな企業を探しながら、持ち駒企業を広げていく」という学生の割合は意外にもほぼ変わらず(28.0%→26.3%)、活動継続者の4人に1人以上が、新しい企業を探す意欲を持っていることが分かります。

就職活動の中心とする企業規模(内定企業との比較)
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 「選考をいくつか受けるうちに、もともと見ていた業界が自分に合わない気がしてきて、志望業界の変更を検討している」「思ったより選考で落ちることが多く、急に持ち駒が減ってきたので、新たにエントリーしなければと焦っている」「大手企業はどこも倍率が高いので、内定がもらえるか不安。全滅した時のために、今から受けられる企業を探している」など、ここにきて視野を広げようと考える学生も一定数見られます。

 また、6月からの選考結果を受けて、あらためて企業探しを始める学生も出てくることが想定されます。とはいえ、7割近い学生が6月中には就職活動を終えたい意向です。今後、追加募集をする際も、早めにアプローチをすることが重要といえるでしょう。

今後の就職活動の方針・戦略
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調査概要

調査対象:2019年3月に卒業予定の大学4年生(理系は大学院修士課程2年生含む)
回答者数:1,197人(文系男子363人、文系女子372人、理系男子303人、理系女子159人)
調査方法:インターネット調査法
調査期間:2018年5月1日~7日
サンプリング:キャリタス就活2019学生モニター(2016年卒以前は「日経就職ナビ・就職活動モニター」)

松本 あゆみ(まつもと あゆみ) 株式会社ディスコ キャリタスリサーチ 研究員
松本 あゆみ

ディスコ キャリタスリサーチでは、新卒採用マーケットを中心に就職・採用に関する調査・分析を実施。「キャリタス就活」の会員から「就職活動モニター」を組成し、学生の就職活動状況や内定率、志向などを定期的に調査するほか、新卒採用を行う企業を対象とした調査も実施、採用計画や充足率など採用活動状況などの分析を行っている。
筆者は、株式会社ディスコ入社後、採用アウトソーシング、就職情報サイトの学生向けプロモーション、採用コンサルティング部門などを経て、2015年より現職。

●株式会社ディスコ キャリタスリサーチのサイト
http://www.disc.co.jp/career_research/

※筆者の会社名および役職は執筆当時のものです。