一方、「給与金額が低すぎる」「残業が多い」「有給休暇を取りづらい風土がある」については、学生と採用担当者の認識の乖離が大きく、学生の方が高い割合で選択しました。特に、「給与金額が低すぎる」については、学生(62.9%)は企業(34.2%)の約2倍にも上ります。先述のとおり「残業代が支払われない」も最も多くの学生が選んでいることもあわせて考えると、報酬に対してシビアに考える学生が多く、不当に安い賃金に対する警戒感が強いことがうかがえます。

 実際に学生に話を聞くと「サービス残業は絶対嫌だ」という人がいる一方で「給与が高ければ残業が多くてもいい」という意見も。労力や成果に見合う対価がきちんと得られるかが重要なようです。

 ほかにも「やりたい仕事であれば、残業が多くてもかまわないが、あまりに激務だと続けられるのか不安」「若いうちはたくさん働いて早く成長したいが、ライフイベントに合わせて働き方を変えられるといい」という声も少なくありません。新卒で入社した企業に長く勤めたいと考えている学生は多く、安心して働ける環境が整っているかどうかを見極めているようです。

■「ブラック企業」になると思う「離職率」「残業時間」「有休取得日数」の目安

 具体的にどの程度であれば「ブラック企業」になると思うのか、「離職率」「残業時間」「有休取得日数」の3項目について、学生・採用担当者の双方に目安となる数字を尋ねました。

①離職率

 まず、「大卒新卒者の入社後3年の離職率」が何割を超えたらブラック企業になると思うかを尋ねました。採用担当者の回答で突出して多かったのは「5割超」で、52.0%と半数を超えています。一方、学生では、最も多いのは「3割超」(32.1%)で、次いで「5割超」(30.2%)という結果になりました。学生の方が採用担当者より比較的低い離職率を目安としていることが分かります。

ブラック企業になると思う目安【大卒新卒者の入社後3年の離職率】
ブラック企業になると思う目安【大卒新卒者の入社後3年の離職率】
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