○人財育成体系

  階層別では、新入社員への研修から2、3、4年目研修、課長補佐登用前、課長補佐向け、課長代理向け、課長向けなど、その段階に応じた研修を用意しています。

 また、女性がもっと活躍できる土壌を作り、会社として彼女たちに期待していることを伝えるために「次世代女性リーダー育成プログラム」も行っています。これは役員によるメンター制度、社外ビジネス・スクールへの派遣に加え、社内での研修の際に私と約150人の女性課長との対話の時間を設けています。この場では、社長への質問を何でも受け、一つひとつ答えています。そして、最後に私からもチャンスに貪欲に挑み、今の仕事を極めたと思うまで徹底的に取り組んでほしいとメッセージを伝えました。

 彼女たちには、今後もマネジメントに必要な論理と言葉の力を鍛え、様々な立場から物事を見られる目を養っていってほしいと思っています。そして、それに対して会社が全力でサポートしていくことも約束しています。その結果として、2030年に女性管理職の比率30%の達成を目指しています。

 こうした社長と社員との対話は、リアルな声を聞く場として常に大事にしています。若手とざっくばらんにワークライフマネジメントなどについて語る「みらい会議」や、役員候補層との対話なども実施しており、少人数で直接対話する時間がお互いにとって非常に有効であると感じています。

○キャリア育成支援

 キャリア形成に向けた支援として、40~60代に向けた年齢層別に複数のキャリア研修を用意し、ベテラン(シニア)層の活躍を推進しています。2021年度より65歳の定年延長を予定しており、ここ数年で、年齢に応じたキャリアを描いていくための研修体系を充実させております。

 また、社員一人ひとりの自己成長に繋げるために、リカレント教育の仕組みを整えました。全社員18時業務終了となっている水曜日を活用し、「ニッセイアフタースクール」を2017年からスタートさせました。産育休中の社員を含め、全国の従業員がオンラインで受講できるようプラットフォームも開発しました。ここでは主に、証券アナリストやTOEICなどの資格対策講座やビジネススキル講座などのスキルアップ、部下育成や組織・風土醸成などを啓発する管理職向けセミナー、そして仕事と育児や介護の両立やLGBTなどについて学べるセミナーなどを用意しています。

部下層から社長まで、働き方変革への取り組みを宣言

 さて、弊社は男性育休取得を6年連続で100%達成し、男性や管理職の意識・行動改革にも取り組んできましたが、やはり働きやすい風土改革には育成者である課長層の意識改革が不可欠です。

 そのために、ニッセイ版の“イクボス”というものを設定しました。イクボスは、次世代育成に注力する「育次」、闊達(かったつ)な組織・風土を作る「育地」、部下のワークライフマネジメントをサポートする「育児」、そして自らも成長し続ける「育自」という4つの“イクジ”を実践することを掲げています。課長層は、これを具体的にどのように行動に落とし込むか、「イクボス取組宣言」に記し公開しています。

 同様に私をはじめ役員や部長層は、それぞれの「ワークスタイル変革宣言」を決め、全社員への約束として公開。部下層は、「スピード&コミュニケーション宣言」として自ら取り組む働き方改革を記して公開します。それぞれの立場から実践できることを明確に設定し、公表することで、様々な層からのコミットメント意識を高めて取り組むことができるのです。また、そうした宣言が実行されていくことで、互いの信頼関係も深まります。管理職のマネジメント意識も変わり、全体の介護や病気休暇・産育休などの人への理解も広がりました。

 企業が成長し続ける基盤となるのは“人”です。人はそのまま会社の力となります。7万人の社員、一人ひとりが会社を支え、成長させていくのです。我々はこうした多様な人材が多彩に活躍できる会社作りを、今後も大事にしていきたいと思います。