ここ5年間ほど、新入社員の育成に携わる方々から伺う最も大きな課題は、新入社員が「受け身である」こと、つまり「主体性が足りない」ということです。

 私たちは多くの事例で、この課題解決を支援してきました。

 その実績をもとに新入社員の主体性を引き出す3点のアプローチをご紹介します。

 それは、
1. 新入社員研修の改善
2. 配属後の徹底フォロー
3. 新入社員の上司を巻き込む

 この3点のアプローチをセットで取り組むことが極めて有効です。

1. 新入社員研修の改善

 まず、自分の頭で考えて主体的に動くことをしっかり学ぶ研修プログラムを追加することです。知識やスキルのインプットだけに留まることなく、マインド面の強化を行うことが重要です。

 また、研修スタイルの改善も必要です。朝から夕方まで、ひたすら講義を受ける研修形式を続けたら、新入社員はどのようになるでしょうか。

 「眠気を我慢して、講義を聞けば、それでOKなのか」

 そうです。講義形式の研修そのものが、新入社員の主体性を奪っているのです。

 一方通行の講義を可能な限り減らして、新入社員が自分の頭で考えて行動しながら学ぶ。こうしたスタイルの研修に変えていく必要があります。

 例えば、社内の各部門について学ぶ研修で説明しましょう。通常、各部門のマネジャーが持ち時間60~90分程度で、ひたすら一方的に説明することが多いと思います。

 これを新入社員が主役となって学ぶ研修にするには次のような方法になります。

・新入社員数名のグループを作る
・グループごとに担当部門を割り振る
・部門紹介プレゼンテーションの準備のために、担当部門の
 先輩社員にヒアリングを行う
・ヒアリング結果をまとめてプレゼンテーション資料を作成する
・その資料を使って、グループごとにプレゼンテーションを行う

 こうして新入社員に「教えてあげる」のではなく、「自ら学ぶ」状況を作るのです。そして、主体的に学んだ結果をプレゼンすることで、新入社員同士が「学び合う」ことが可能になります。