3. 教え込む内容よりも……

 小学校2年生の頃に学んだ知識を、今、どれほど覚えていますか?

 多くの方が、当時学んだ「九九」だけと答えるでしょう。おそらく小中学生の頃には、たくさんのことを学んだことと思います。

 どんなに「良いこと」を学んでも、現実世界で活用できなければ、そのツールを身に付ける必要があるでしょうか。

 「学んだ、覚えた」という勉強ではなく、ビジネスの現場で使ってみて効果があった、結果を上げることができたという事例を再現する形で、研修を設計しましょう。

4. 受講直後のアンケートよりも……

 受講者アンケートの結果は、その日の気分や体調次第であることは、ほぼすべての研修企画者に同感していただけることと思います。

 私たちが注力しなければならないことは、集合研修当日の印象や感想ではなく、研修受講者がビジネスの現場に戻った後のアクションです。すなわち、日本語でいう「行動変容」をウオッチすることが必要です。

【まとめ】

 研修を行っても、その成果を現場で実践してもらえなければ、良い研修だったと言えません。冒頭に挙げた4つの前提の答えとはすなわち、

・受講者ではなく……その上司に働きかける

・1日拘束型の研修ではなく……短時間でインプットし、アウトプットにこだわる

・教え込む内容よりも……ビジネスの現場でうまくできた成功事例にフォーカスする

・受講直後のアンケートよりも……職場に戻った後の行動変容に着目する

 これらのヒントを生かして、ビジネスインパクトをもたらす研修を設計してください。

ジェイソン・ダーキー(Jason Durkee)(じぇいそん・だーきー) アイディア社(IDEA DEVELOPMENT株式会社)
代表取締役
ジェイソン・ダーキー(Jason Durkee)

米国シアトル出身。1992年に来日し上智大学卒業。
卒業後、研修企画会社に勤務し、研修プログラム開発、講師、教務、営業など、研修会社におけるすべての業務を担当する。
2003年に企業向け教育研修会社アイディア社(IDEA DEVELOPMENT株式会社)を設立。現在は、人材育成のコンサルタント、教育プログラムのデザイナー、研修のインストラクターとして、幅広い業種の企業向けに人材育成サービスを提供している。
主な著書:
無理なく続く英語学習法(日本実業出版社)
ガツンと言える英会話(ジャパンタイムズ)
ビジネス英語の技術(ジャパンタイムズ)

※筆者の会社名および役職は執筆当時のものです。