メガトレンドの変化に伴い、世界中で様々なイノベーションが起きています。今、ラーニングの分野においてもイノベーションが求められています。このラーニングにイノベーションを起こすことを指す「ラーニングイノベーション」という言葉は、徐々に浸透し始めてきました。

 テクノロジーの急速な進歩のおかげで、ラーニングイノベーションを起こすことが以前と比べて容易になっています。そこで、ラーニングイノベーションに取り組む際に重要となる、3つの視点をこれからご紹介していきます。

視点1:AI時代に向けたリスキル

 一部の業界や職種においては、すでにAIは身近で当たり前のものになっています。その一方で、多くのビジネスパーソンにとっては、まだまだピンとこない、自分事として捉えることができていないはずです。

 そこでAI時代に対応するための新たなる研修コンテンツを、社員に提供することが求められています。AI時代に向けた学び直しの機会(リスキル)を素早く用意しましょう。

 その際の注意事項として3点挙げてみます。

・AIとはそもそもどういうものなのか?
・AIが世の中をどう変え始めているのか?
・AIによって自分の働き方がどのように変わっていくのか?

 この3点を受講者が理解し、実感できる研修コンテンツにする必要があります。そのためには、新たな概念を集合研修やオンラインで講義するだけでは十分な効果は得られません。AIツールを活用した小さな実験なども盛り込み、理解だけにとどまることなく自らの体験を通してAI時代を実感できるプログラムにすることが重要です。

視点2:ヒューマンスキルの強化

 今まで人間がやっていた仕事が、どんどんAIやロボットに置き換えられています。このトレンドは今後さらに加速していくことに間違いありません。

 経済産業省が提唱する「社会人基礎力」では、「3つの能力」が定義されています。そのうちの一つである「考え抜く力」については、AIに勝てなくなる部分も出てくることでしょう。しかし残り2つである「前に踏み出す力」と「チームで働く力」については、今後より高いレベルで人間に求められるはずです。

 今後に向けて強化すべき能力はたくさんありますが、人材育成の最前線で仕事をしている実感として、まずは次の3つの強化をお勧めします。

創造力:ゼロから新たなものを生み出す力
レジリエンス:ストレスなどの外的刺激に対する回復力や柔軟性
アジリティー:状況変化に応じて的確に素早く行動できる機敏性

 この3つの力を受講者本人が高める研修プログラムはもちろんのこと、部下からこの3つの能力を引き出すマネジャー研修も有効です。