ITビジネスの競争が激化するなか、すべての領域でクラウド対応を進めているオラクル。その日本法人である、日本オラクル執行役員 人事本部長である遠藤有紀子氏に、同社の働き方改革、今後ますます求められるグローバル人材、クラウド人材の育成、また働く環境の改善について、その取り組みや考えを聞いた。
(取材=麓幸子:日経BP総研フェロー、文=船木麻里)

労働時間削減で女性が活躍する部門や職種拡大

――女性活躍でいえば、日本オラクルは管理職の女性比率が16%を超えており、「えるぼし」の最高位である3つ星も獲得しています。次なる目標と戦略を教えていただけますか。

遠藤本部長(以下、敬称略):女性の活躍推進は一昼夜でできることではないので、いくつかの条件を継続的に段階的にそろえていかなくてはいけません。まずは女性の採用を継続的に増やしていくこと。そして社員を育てること。特に女性に特有な育成のパターンを知って、そこにも力を入れなくてはいけません。さらに女性が長く働けるように、魅力的なキャリアを作っていくことも大事です。

 もちろん男性も女性も同じように長期的に活躍できるようにすることが重要ですが、女性はもともとの数が少ないだけにもっと魅力的にしていかないと。会社がより意識的に推進することが大切だと思っています。

 女性が増えることで、より柔軟で、働きやすい職場環境となる面も期待しています。ただ、女性の従業員数は部門・職種によってばらつきがあるのは確かです。女性管理職、従業員ともに少ない部門・職種については強化していきたいと思っています。言うのは簡単ですが、実行、実現するのは簡単ではありませんので、継続的な実践あるのみと考えています。

日本オラクル執行役員 人事本部長 遠藤有紀子氏
大学卒業後、バンク・オブ・アメリカ東京支店へ入行。1993年日本ゼネラル・エレクトリック(GE)株式会社に入社。企画開発部を経て人事部に配属。その後は一貫して人事プロフェッショナルとして、GEキャピタル・コンシューマーファインナンスやGEエジソン生命で活躍。2004年にIT業界へと身を転じ、日本ピープルソフト HRディレクターとしてマネジメントに加わる。2005年1月、オラクル・コーポレーションによる同社買収後の日本法人、日本オラクルインフォメーションシステムズで人事部門長としてHRシニアディレクターを担い、その後のオラクルの人事マネジメントに従事。2007年に日本オラクル執行役員人事本部長兼日本オラクルインフォメーションシステムズHR Vice President-Japanに就任。現在に至る。

――長時間労働になりがちな部門では、女性従業員の増加に向けてどう改善していくのでしょうか。

遠藤:女性の活躍に関する指標を作る、採用の候補者も増やすなど具体的な目標を作ることも重要ですが、ブランディングの向上も行っていかなければならないと考えています。

 また、部門・職種によって、業務の特徴があるので、部門ごとに適切な残業時間を管理してもらっています。男女を問わず「度を超えない働き方」をしていくことが大事ですね。