企業での食堂運営や病院での食事の提供など、全国約1900の営業所でコントラクトフードサービス事業を展開するグリーンハウス。フードサービス業界全体が人手不足という課題を抱える中、同社でも採用の拡大と人材の定着を実現すべく、現場での改革を進めている。2月20日に発表された「健康経営優良法人2018」に認定された同社。「現場から一つひとつ積み上げながら変化を重ねて進めていくのはグリーンハウスの得意技」と話すCHO(Chief Health Officer、最高健康責任者)の萩原貴子取締役に、健康経営を軸としたダイバーシティと働き方改革の取り組みについて聞いた。
(取材=麓幸子:日経BP社 執行役員、文=谷口絵美)

グループ会社22社と共に「健康経営優良法人」に認定

――グリーンハウスは、2月20日に経済産業省より発表された「健康経営優良法人2018(大規模法人部門)」、いわゆる「ホワイト500」に、グループ会社22社とともに認定されましたね。

萩原取締役(以下、萩原):私たちのビジネスは、お客様に健康であっていただきたいという思いが根本にあります。1970年代から脈々と続くそうした理念と実践が、性別や職種・経歴等の属性に関係なく一人ひとりが現場や本部等、会社のいろいろなところで力を発揮し、会社に貢献できるという風土を作ってきています。

 健康経営は一般的にも最近よく言われるようになった言葉ですが、私たちは言葉として掲げる以前から社員の健康づくりのためのさまざまな活動をしてきており、その意識は空気のように共通の価値観として浸透し、会社の風土になっています。「人に喜ばれてこそ」という社是のもと、自分たちも健康で生き生きと仕事をし、お客様にも健康を届けることを実現するために、日々やるべきことを積み上げていく。そのために働き方改革へ取り組み、ダイバーシティをさらに進めていくというのがグリーンハウスのやり方だと感じています。

――グリーンハウスでは女性活躍のKPIとして女性管理職比率30%を掲げていますが、現状はいかがでしょうか。

萩原:直近の役員比率が10.5%、部長が13.5%、課長が15.2%です。管理職比率は13.7%でまだ達成には至っていませんが、一歩手前の係長レベルが25.5%まで来ています。

 ダイバーシティの活動としては、昨年4月に「健康経営・ダイバーシティ推進室」という組織を作り、8月に各支社長に推進担当者を任命してもらい、全社への施策展開を進めています。コントラクトフードビジネスを行うグリーンハウスと、「さぼてん」などの外食・中食ビジネスを行うグループ会社のグリーンハウスフーズの双方で担当者をアサインし、これまでに2回集まって情報を共有しました。ビジネスにおいて両社のコラボレーションが進む中、ダイバーシティについてもバラバラに動くのではなくグループ全体で切磋琢磨していこうという狙いがあります。

 支社長などの事業責任者も、女性の管理職候補者を意識的に発掘してチャンスを与えることに積極的になっています。当社は全国に約1900の営業所があって、一つひとつが社員食堂や、病院内で食事提供を行う拠点だったりするのですが、それら10~20カ所程度をマネジメントするのがマネージャーです。マネージャーの下で経験を積むアシスタントマネージャーというポジションには、女性がかなり登用されています。

グリーンハウス 萩原取締役
慶應義塾大学法学部卒業後、1984年ソニ―入社。国際人事を含む人事業務全般・経営戦略・マーケティング部門を経験。2008年からダイバーシティ開発部部長、2010年特例子会社(3社)取締役。14年ソニー希望・光代表取締役。15年2月グリーンハウス執行役員。16年4月CHO就任。2017年6月 グリーンハウス取締役(現職)