パートタイム社員の準社員化、準社員の正社員化を実現

――何人がパートタイム社員から準社員、正社員になったのですか。

日比:パートタイム社員から準社員に累計137人、準社員から正社員には18年度で4人登用しました。正社員4人は男性2人、女性2人です。

――その方々からはどんな声が聞かれましたか。

日比:ものすごく喜んでいらっしゃいましたね。ある方は「正社員になることで子供に胸を張れる」と。特に工場は地方に多く、そのような地域は企業数も少ないので、とても喜ばれました。

 会社としても、正社員の基準を満たしているパートタイム社員がいるという気づきになりました。正社員になったこの4人をロールモデルとして、皆のエンゲージメントも高めていけると思います。

 また、エンゲージメントのウイークポイントを改善していくための施策として、人事制度も2018年度から変えました。人事評価においても、非管理職である一般職には実績評価と行動評価があるのですが、2018年度からその行動評価の中で、時間生産性向上の目標も「一人ずつ」決めています。例えば、Aさんなら総実労働1900時間とか、年間有給取得何日などの目標に向けて取り組んで、どれだけできたかというのも、評価のうち30%を占める指標になっています。

準社員から正社員になった4人と役員の記念写真。中央は吉峯社長

――非常に思い切った施策だと思いますが……。

日比:そこは踏み込みましたね。働き方改革は経営の重要戦略の一つです。その一つに労働時間があって、その意味で仕事とプライベートをしっかり両立させ、今まで以上の実績を上げていくことが重要だからです。

 例えば研究所などは、1日のある一定の割合は、現在の業務から離れて自由な発想で考えるということをやっていて、いくつか成果が出ていることもあります。業務以外に視野を広げることは重要です。

 営業というと、どうしても物を売るために商談するということに専念しがちですが、もっと幅広い提案もあるはずで、そういった新たなことを考える余裕がないとダメですね。

 行動評価の中にそれを達成できる時間生産性向上のような目標を30%組み込みながら、実績評価での成果を上げていくことが重要だと思います。

――30%は将来的に伸びるところに費やしながら、今与えられたところで成果を出すということですね。どんな成果が出てきましたか。

日比:つい先月ですが、役員に対する研究所の報告会で、通常では出てこない発想の商品が出てきました。我々はそれがうまくいきそうなら、もっと深めて「通常業務に入れていい」というGOサインを出して、後押しをします。「こういうものを作ったら、お客様に受け入れられる」と考えた案が採用されれば、社員もやりがいを感じるのではと思います。