自己学習のツールとしてゲーミフィケーションを採用

――女性活躍推進ということでは、アストラゼネカは女性のリーダーシップ育成を支援する社員主導のコミュニティ「ウィメンズ・リーダーシップ・イニシアティブ(WLI)」も活発ですね。

舛谷:WLIも自律的な活動としてさらに広がってきています。リーダーシップという当初からのテーマに加え、ワークライフバランスについてのノウハウを共有したいという意見も出てきて、子育て中の女性社員がスカイプで集まり、意見交換する場を設けたところ、非常に好評でした。

 また、製薬業界をとりまくもう一つの大きな変化として、「専門性の高い薬への期待」の高まりがあります。がん免疫療法やバイオ医薬品など、高度な専門知識やスキルを必要とするスペシャリティケアの分野は、医療の進化スピードが大変早く、また患者さんの期待が高い分野です。その分野において当社が貢献できるエリアが今後ますます増えてきますが、MRはその分野における最先端の医療情報について深く議論ができる高度な専門知識と、さらにその知識を、意味のある形できちんと伝える力も不可欠で、ドクターをはじめとする医療関係者にとって付加価値の高い存在であることが求められています。

――社員の能力開発に対する支援も会社として行っているということでしょうか。

舛谷:非常に力を入れています。疾患についての科学的な知識の習得と、その知識を実践的に情報提供できるスキルを身に付けることの2軸でアプローチしています。

 自己学習のツールとしては、ゲーミフィケーションを取り入れています。自社で開発したプラットフォームで、ゲームをクリアしながら知識が得られるというもの。特に薬の情報には遺伝子や細胞の働きなどが多いですので、書類で読むよりも映像で立体的にインプットするほうが頭に入りやすかったりしますよね。コミュニケーションスキルのトレーニングは昨年、全てのMRと、彼らを現場でコーチングするDM(営業課長)、合わせて約1700人に実施しました。

 また、働きがいを醸成する上ではこうした能力開発と合わせて、「シンプリフィケーション」に注力するプロジェクトも2年ほど前から進めています。

営業トレーニングの様子
営業トレーニングの様子
「UNLOCトレーニング」とは、2017年より開始した販売スキルトレーニングプログラム。グローバルで開発された新しい販売モデルをMRの営業活動の準備から訪問まで日本での方式に合致させている。