社員が健康になり、いいアウトプットができるために、多様な施策を展開

――16年に行われた女性のための社内妊活セミナーはユニークですね。

力石:女性社員の「医療が進化しているんだから、40歳になっても妊娠できるんでしょう?」「卵子を凍結しておけばいいじゃない」と、軽く言う声が気になったのです。「頭でっかちだな」と思い、女性社員を対象に妊活のこと、妊娠のことなどの正しい知識を婦人科の先生に啓蒙してもらいました。学校では避妊の勉強はあっても、妊娠については勉強していません。でも、自分の体の変化について知っていないと、幸せなワークライフバランスは実現できませんから。

――「鉄活」や「朝活」といった施策も実施していますね。

力石:原因ははっきりしないけれど、体調がすぐれないという不定愁訴が女性には多いです。当社従業員調査でも、5人に3人がそうした症状を持っていました。その原因の一つが貧血、つまり鉄不足と指摘されていることに着目し、不定愁訴改善と鉄不足対策に取り組む「鉄活」プロジェクトを実施しました。

 社員に鉄の必要性について講義を受けてもらい、「1日不足分の鉄」が入ったゼリーも食べてもらいました。28日間取り組んだ後のアンケートでは毎日の鉄分ゼリー摂取と健康状態を振り返る習慣をつけることで意識変化が生まれ、効率的に鉄分補給ができることへの満足度も高い結果でした。この鉄分ゼリーは、一般向けの商品として販売することにしました。

 また、わが国では若い世代の朝食欠食の問題が指摘されていますが、当社でも若い女性社員が朝食を食べずに出社する姿が目立つので、朝、ヨガの教室を開き、栄養バランスのいい、豆のスープを食べてもらうという「朝活」も実施しました。この豆のスープには、たんぱく質、鉄、葉酸など女性に不足しがち、かつ、妊娠にも重要な栄養素が豊富に含まれているんですよ。

(左)1時間ほど前にヨガを行い、その後、豆のスープを朝食代わりに提供して、栄養不足の改善を後押しした。(右)社員の鉄不足を改善するために開発した製品を、一般用にも通販で販売する。「JELLY & ME(ジェリーアンドミー)ブラッドオレンジ」(栄養機能食品)