――そうしたメッセージは、従業員にどうやって伝えているのでしょうか。

寺田:3カ月ごとに発行している社内報のほか、行事や研修などのあいさつでも、「働き方の改革は皆さん自身のためのものである」と毎回伝えています。従業員アンケートなどで見ると、だいぶ浸透しているようです。

――目標を達成するために、どんな取り組みを進めているのでしょうか。

寺田:1つは仕事の定量化です。目的と成果を見える化できれば、評価にばらつきがなくなります。まず役員と部長クラスですべてKPI化して、18年の目標シートから導入します。全従業員に対しては19年から始めていく予定です。

 もう1つは仕事の属人化の防止です。これは非常にハードルが高く、特に工場ではいろいろな難しさがあります。1人のオペレーターにある工程を全部任せていると、休むことができません。そこで、多能工化したり、代わりの人間を育成したりといった知恵を現場で出し合っているところです。

 大切なのは、上からの指示だからやるのではなく、従業員自身が自主性を持って仕事を見直していこうと思うこと。1,800時間以外の可処分時間を有効に使えれば、会社を含めた自分の人生が豊かなものになる。言ってみれば、カゴメで働いて幸せな人生が送れたかどうかが最終的なKPIです。

工場で女性が進出することで生まれたプロセスイノベーション

――女性活躍推進の状況についてはいかがでしょうか。

寺田:できることから始めているといったところです。2017年10月時点の女性管理職比率は4.4%。まだまだの数字ですが、一昨年は2.3%でしたので倍増はしています。今年4月入社の新卒採用に占める女性の割合は約57%で、来年は6割に届く見込みです。

 言い古された言葉かもしれませんが、私は21世紀は女性の時代だと思っています。特に日本の社会について言えば、「女性と高齢者の時代」。両者が活躍できる環境をどう整えていくかが非常に重要になります。