これらの質問について、1週間に1回書き出し、チーム全員で共有します。これだけで多くの情報が共有されるようになります。特に、「うまくいったことは何か?」という質問を通して、多くの成功事例が共有され、みんなが実践できるようになり、組織として大きな成果を上げていけるようになります。

 情報を提供したら、自分が損をする、自分のやり方を盗まれるだけではないかと思う人もいるかもしれませんが、有意義な情報は「発信」する人のところに集まるものです。多くをGiveする人がTakeできます。このことを認識してもらい、まずはリーダー自らが情報発信を実践することです。上司が率先して行うことで部下もやりやすくなり、情報共有が進んでいきます。

 今回は、商品開発部長C氏を例に、多くのリーダーが抱える「状況共有ができていない」ことに着目して、その改善方法を解説しました。次回は実例を交えながら、エグゼクティブ・コーチングのエッセンスについてお話ししたいと思います。

細川 馨(ほそかわ・かおる) ビジネスコーチ株式会社 代表取締役
細川 馨

 外資系生命保険会社に入社し、支社長、支社開発室長などを経て、2003年にプロコーチとして独立。
 2005年にビジネスコーチを設立。エグゼクティブコーチ育成のスクールを主宰。著書に『あなたの成果が爆発的に飛躍するできる仲間の集め方』(日経BP社)、『上司は社員と飯を食え』(日経BP社)、『「右腕」を育てる実践コーチング』(日本経済新聞出版社)など。

※筆者の会社名および役職は執筆当時のものです。