植田寿乃
キャリアコンサルタント/ダイバーシティコンサルタント

男性ばかりの労組の研修会

 「では、植田先生にご登壇いただきましょう!皆さん拍手でお迎えしましょう」

 研修だろうが講演だろうが、会場に誰よりも早く入り、受講生の人たちとのコミュニケーションを楽しむ私の仕事のスタイルから言えば、異例のスタートです。心に響く気づきのメッセージを送りたいところですが、この段階で受講生は全員、完全に心を閉ざし、武装している感じです。ピッシと、背筋を伸ばし真面目な顔で私を見つめるスーツ姿の80人は、地方銀行の労働組合の幹部(委員長、副委員長、書記長)たち。年齢は30代から一番上でも45歳くらいでしょうか、もちろん、全員男性です。

 こういう男性だけしかいないという場面に出会うと、最近は本当に違和感を覚えてしまいます。控室で、今回の事務局担当の人に

「今回、女性は何人くらい参加されていますか?」

 と聞くと、ちょっとびっくりした顔で、

「幹部ですので、全員男性です」

 との答え、これには逆にびっくりです。

「銀行の組合には、女性の執行委員の人はいらっしゃいますよね?」
「もちろん執行部にはいますが、やはり三役は男性です・・・」

 『ウィキペディア(Wikipedia)』で調べてみると「労働組合は雇用環境の向上などの共通の要求に基づき賃金労働者が自発的に団結して組織した団体である」とありました。自主的に組織した団体のはずですが、なぜか会社の組織以上にオールドキャリアの男性帝国を引きずっているような空気があります。