ショートコーチングならどこでもできる

 そもそも「個別面談」には固いイメージがあります。もっと気楽に考えて、オフィス内のデスクサイドでも、移動中の車の中でも、歩きながらの会話でも、意識してコーチング的なコミュニケーションを取ってみます。

たとえば部下が受注したら「よく取れたね!」としっかりほめて、
「どうやってあの購買部長をウンと言わせたの?」と問いかけます。 しかし部下も成功要因を認識していないことが多いので、
「さあ...」といった答えしか返ってこないかもしれません。
そのようなときに上司は、
「知りたい、知りたい!」という気持ちを前面に出します。
部下は一生懸命に自分が取った行動を思い出して、それを上司に伝えようとするはずです。
そして上司は「それはいい方法だね!」と言って認め、
「ほかのお客様でも試してみようよ」と言って導きます。
たとえば顧客から部下にクレームが来たら、 「それは困ったね...」と言って共に悩む姿勢を取ります。
そして「なぜ納品が遅れたんだろう?」と聞いてみます。
部下が「私の配送部への連絡ミスです」と答えたら、
「そうか。連絡ミスが起こる原因を一緒に考えてみよう」
と言って、問題の原因を分解していくための質問をします。
こうやってロジカルに考えさせることで、ミスをしないための行動に気づかせます。
そして「この方法をほかの人にも教えてあげてくれないか」
と言ってチームでの共有を仕掛けます。
それにより、さらに本人のミスがなくなる可能性が高くなります。

部下との"間柄"をつくることこそ重要

 営業現場でのコーチングには軽やかな会話のスタイル、いわゆる"ノリ"が大切です。

 短い時間で、何でも気楽に話せて、カラッとしていて、笑いがあって、話していることそのものが楽しくて、アクティブな感じで、その場で知恵が生み出されて、部下が即行動に移せるようなショートコーチング。

 そのような部下との"間柄"をつくることこそ重要なのです。この考え方を啓蒙するために、「10分間コーチング」と称して研修をしている企業もあります。