「学び方」を教えよう。「学び方」を学ぼう

 トップセールスパーソンは、初めは人の真似をしながら、自分を磨くために凄まじい努力をし、最後には極意を身につけることのできる人です。たとえて言えば、技を究めた剣客、宮本武蔵のような人です。しかし残念ながら、会社に宮本武蔵はそう多くはいません。武蔵以外の99%の営業パーソン、つまり「普通の人」の底上げをしなければ、企業としての営業力強化にはなりません。ですから、営業教育では、その「普通の人」をどうパワーアップするかに主眼を置きます。そのためには、人の資質に頼っているわけにもいかないので、何らかの手立てが必要です。

 考えてみれば、「達人」は放っておいても達人になっていきます。しかし「普通の人」は「真似ろ」と言うだけでは育ちません。「マネ方」を自分で見つけられる人は1%の「達人」なのです。「普通の人」は真似の仕方さえ気づかないものです。

 マネージャーが同行訪問の帰り道で新人と話しています。

上司「今やって見せた通りだ。わかったか?」
新人「よくわかりました」
上司「何が?」
新人「あのヨイショの仕方はさすがでした」
上司(そんなことしか見ていなかったの・・・)

 「真似る」はベテランの技を盗むためにとても有効な方法です。しかし「見てろ」と言うだけでは、本当に「見てるだけ」の見学状態になってしまい、「学び取る」という姿勢は生まれません。緊張感がないあまり、下手をすると横で居眠りをされてしまうことさえあり、困りものです。

 営業教育では真似の仕方を教える、つまり「学び方を教える」、受講者は「学び方を学ぶ」という考え方が必要です。学び方がわかっていれば、自分で考えて進化していくことができます。営業に限らず、やり手のビジネスパーソンは常に進化している人です。彼らはいくつになっても成長を止めません。