シニア層にとっても、自らの価値観や培ってきたキャリア資産を活かせる働き方の選択肢が増え、自覚的かつ自律的にキャリア選択ができるようになることは、プラスに作用する。従来のように会社のため、家族のため、成果のためだけに働くのではなく、そこにプラスして、働くこと自体を楽しむ、仕事の厳しさをも含めて仕事そのものを楽しむ、後進に何かを伝えること自体に喜びを見いだす、というキャリアにつながっていくのだ。

 具体的な選択肢の要素としては、職務内容・役割・時間(日間・週間・月間・年間)・場所(事業所・在宅勤務)・タイトルなどの要素が考えられる。これらの要素が、一人ひとりのライフスタイルや家族状況などに柔軟に対応できるように考えられていることが重要となるだろう。

 また、働き方のパターンとしては、正社員雇用・契約社員雇用・パートアルバイト雇用や派遣・業務委託という雇用形態をベースにした選択肢ではなく、職務内容・役割に応じた契約概念に基づく考え方をもっと増やすべきではないだろうか。複数年雇用(注)や時間単位雇用、または職務内容・役割に応じた派遣社員や業務委託という考え方である。これらはシニア層一人ひとりのライフスタイルや家族状況による選択肢の幅の拡大につながるであろう。

(注)現在は契約期間の上限は原則3年以内、専門的知識等を有する労働者や60歳以上の労働者にあっては上限5年以内となっています。