河合克彦
株式会社 河合コンサルティング 代表取締役

働く人はどのような意識で仕事をしているのか

 人間がいる限り「評価」というものがついて回わります。「好き」「嫌い」、「良い」「悪い」も「評価」ということができます。このように「評価」というものは普遍的なものですが、ここでは企業の組織を前提にした「評価」について考えてみたいと思います。

     企業で働く人はどのような意識で仕事をしているのでしょうか?

  1. 「自分がどのように評価されているか」について無頓着で、「仕事が面白い」「仕事を通じて自分が成長するのが楽しい」「仕事をやり遂げることに喜びを感じる」などが仕事の原動力になっている人もいます。
  2. 一方「自分がやったことが高く評価された」「自分の能力が高く評価された」「評価されて、より重要な仕事をするようになった」「評価されて賃金や賞与が増えた」というように「評価」を重要なファクターと考えている人います。
  3. いや「自分は生活のため、給料をもらうために仕事をしている」「給料は多いに越したことはないがね」という意識で仕事をしている人もいます。

 多くの人は、ウエイトの違いこそありますが、 (1)(2)(3)それぞれの意識をいずれも持ちながら、仕事をしているのではないかと思います。このように考えると、企業においては、「評価」が無くてはならない存在になります。また人に「やる気」を与えるものでもあります。

 しかし一方で「評価」は公平無私な神様ではなく人間が行うものですから、いろいろと問題が起きます。企業を舞台とした小説やドラマの中で起こる悲喜劇は何らかの形で「評価」と関係しています。それでも「公平で誰でも納得できる評価」はどうあるべきかと、企業の人事部門の担当者や私どもコンサルタントは日々考え、努力しているところです。

 私は経営コンサルタントとして30年間活動し、多くの企業で人事コンサルティングを行ってきました。そして「評価制度の設計」「評価者研修」「評価についての書籍やビデオの執筆・監修」などの各場面で、「評価」についていろいろと熟慮を重ねてきました。

 これから6回に分けて日頃「評価」について考えていることの徒然を述べていきます。企業の人事担当者ばかりでなく、ベテラン管理職の人たちにとっても新たな「気づき」を促す場となれば幸いです。

 初回は「そもそも論」です。「なぜ評価を行う必要があるのか」と「評価の目的」から始めたいと思います。