そもそも「評価の原型」とは?

 まず、そもそも企業において「評価」というものがどのようにして始まったのか、「評価の原型」はどういうところにあるのか、からお話しましょう。

 『俺は、中小企業のおやじ』(スズキ社長 鈴木修著 日本経済新聞出版社刊)という本が売れています。評価ということを考えるとき、その原型は「中小企業のおやじ」の仕事ぶりにあると思います。従業員20~30人の中小企業の「おやじ」を想定してください。直接指示して仕事をさせるので、従業員の仕事ぶりは大体把握できています。「おやじ」はワンマンだが、グイグイ引っ張っていってくれると従業員は敬意を持って見ています。

 その中小企業で賞与や昇給の時期がくると、当然ながら支給しなければなりません。よくやった従業員には賞与や昇給を多くしたいと思うのは自然です。そのためには「よくやった」「やらなかった」を評価しなければなりません。「おやじ」は従業員の仕事ぶりや仕事の結果から、自分の価値観に照らし合わせて、「よくやった」「やらなかった」を評価します。また従業員をお互いに比べてA君よりB君の方が上だなと評価します。これらの作業は「おやじ」の頭の中で行われているのでこの段階では何もアウトプットはありませんし、うかがい知ることもできません。