管理職の役割を力づけ、推し進める「評価のパワー」とは

 「部下を公正に評価すること」は部門活性化推進者としての管理職の役割の一つですが、これはまた下の図に示すように管理職の役割全体を力づけ、推し進めるものでもあります。

 すなわち部門業績責任者としては、リーダーシップを持って部門目標を達成することが、その責任を果たすことになります。そして、人事評価はリーダーシップを力づけるパワーを持っています。リーダーシップは対人影響力といわれます。その一番の理想型は人的魅力によるものとされています。例えば西郷隆盛のような人です。彼がいるだけで、彼を中心とした力が生まれます。しかし誰もが西郷隆盛にはなれるわけではありません。凡人がリーダーシップを発揮する裏づけとして人事評価があれば、大いに力づけられます。

 部門活性化推進者として管理職に期待される行動に「課題形成」「部下育成」「コミュニケーション」がありますが、これらも「人事評価」が力づけ、推し進めるパワーを持っています。

 人事評価のプロセスにある目標設定は、「課題形成」にほかなりません。また人事評価のプロセスは、部下育成のプロセスと重なります。特に評価結果のフィードバックは、部下育成を大きな目的として行われます。また人事評価のプロセスには、目標設定面接、中間時面接、フィードバック面接など、部下とのコミュニケーションの場が組み込まれています。このように考えると、人事評価で管理職に期待されるいろいろな行動は、管理職が本来やらなければならない行動であることが分かります。