凡人のリーダーシップは「評価のパワー」が後押しする

 リーダーシップは「対人影響力」と言われます。リーダーシップを発揮するのに一番望ましいのは、人間的魅力をもつことです。人間的魅力に基づくリーダーシップの例として、西郷隆盛の話を前回しました。しかし、誰もが西郷隆盛のように人間的魅力でリーダーシップを発揮できるわけではありません。

 人間的魅力が乏しい凡人がリーダーシップを発揮するのはなかなか大変です。ただそこに「評価」というものがあれば、リーダーシップの発揮に何らかの力になることは確かです。上司は評価権があることを口に出して言わなくても、部下はその上司から評価されていると感じれば、その上司の言うことにはあからさまに逆らえないわけです。このように考えれば、「評価」にはリーダーシップを後押しする力があることは確かです。

 評価というものがなければ、管理職は自分の意図した方向に部門を向かわせることは難しいのではないでしょうか。部下に仕事をさせるのも、評価という力があれば比較的容易です。部下に期待していることを示し、統率できるからです。

 リーダーシップというのは、評価という力を借りなくても、人間的な魅力とか、卓越した能力があれば、それに基づいて発揮できるものです。その場合でも評価の持つパワーが加えられれば、その力が増すことは確実です。