社内講師のハードルを克服するため必要なこと

 参加者は、基本的には社内講師よりも現場経験が豊富で、現場を受け持つ管理職です。社内講師は、そのような参加者の「特性」や「心理状態」、参加者との「力関係」の中で、会社の価値観の代弁者的役割を担うのですから大変です。社内講師が「専門性」「権威」「社内秩序の超越」といったハードルを克服するためには、次のようなことをクリアすることが必要です。

(1) 自らの力量を高める
 社内講師自身が、自らの評価者研修に関しての力量を高めることが先決です。人事管理や評価についての書籍をよく読みこみ、ある程度自分の言葉で自在に話ができるレベルまでになっておくことが必要です。また社内人事関連諸規程などをよく読みこむことも必要です。

(2) 会社の価値観を事前にしっかり確認しておく
 評価は会社の価値観の表れです。評価していて判断に迷うことがあれば、事前に確認しておくことが必要です。ケースについて、経営トップの「会社としての評価」を得ておくことも必要です。そうすれば論点がクリアになるし、自信をもって説明できます。

(3) 研修冒頭の挨拶は経営トップ層にやってもらう
 研修冒頭の挨拶を経営トップ層が行うことにより、研修の権威づけを行います。社長が挨拶するのが一番望ましいのですが、社長の都合がつかなければ人事・研修部門を管轄する役員が挨拶します。挨拶の内容は、人材の重要性、評価の重要性、本セミナーの狙いです。

(4) 事前の予習・事後の理解度テストを参加者に予告しておく
 参加者に、事前にケースや参考図書をよく読んでおくことを予告しておけば、参加者に心の準備を迫ることになり、心理的に優位に立つことができます。また事後に理解度テストを行うカリキュラムを設定することができれば、それを予告することにより、参加者は真剣に聞こうとするようになります。

(5) 研修ツール(教材)の準備をしっかり行い、操作に習熟しておく
 研修ツール(教材)の準備はしっかりできているか、忘れ物はないかをよく確認します。そして十分使いこなせるまで習熟しておくことが必要です。特にパソコンを使ったDVDの操作、パワーポイントの操作には慣れておくことが必要です。

(6) 専門家の行う評価者研修を見てそれを真似る
 人数が多いため評価者研修を7~8回に分けて行うような場合、最初の1~2回を専門家に行ってもらい、それをよく見ておき、次からはそれを真似て行うということも考えられます。