なお、この作業を通して得られるメリットは、次のとおりです。

(1)お互いの理解が深まる
(2)自己開示をしやすい雰囲気がチーム内で生まれる

 このミーティングにおいて、どの価値観を上位に持ってきているのが良い、という判断は必要ありません。個人の価値観に関して言えば、10人いれば10通りの考え方があって当然です。この12個の項目について、同じ順位をつける人はほぼ皆無なのです(私も研修などで行っていますが、同じ人はほとんどいません)。人はそれぞれまったく異なるものなのです。

 発表を聞く過程を通し、相手が重要に思っている価値観が何かを知るだけでなく、なぜその価値観が大事だと思っているのか、その背景を知ることにもなり、よりいっそう相互理解が進むことになります。それと同時に、互いに違いがあるということを認め合い、相手が何を重視しているかを知り、それを理解しようとすることが大切なのです。

 組織の価値観についてもこうでなければならない、というような正解はありません。どのような価値観をチームや組織として持つと組織としてより良くなれるか、をテーマにメンバー全員で話し合い、3つにしぼります。このとき、多数決で決めたり、上司の意見を押し付けることはやめましょう。メンバー全員が納得できるまで話し合うことが大切です。全員が納得した価値観を共有することで、組織の方向性や足並みがそろい、協力して成果を上げられる組織になります。

 価値観シートを使い、互いの価値観や組織の価値観を共有し合うミーティングを行うと、それがきっかけとなり、職場の中に自己開示をしやすい雰囲気が生まれます。上司・部下間、メンバー同士でこれまで話せなかったことが話せるようになります。また、上司が部下の価値観を知っていれば、その部下に適した仕事の依頼の仕方を選択できるようになります。

 価値観シートは短時間で効果が得られるツールですので、ぜひ実践してみてください。