ですから、「気づく」力が非常に重要です。気づくためにはどこを使うのか?気持ちの気ですから、これまた「心」を使うことです。心を使って感じるということを、どれだけ意識して生きているかが、本当に重要です。自分のためにも、周りの人のためにも私たちはもっともっと心を使わなくてはなりません。

 では心を使うというのは具体的にはどういうことなのか、私は脳科学者ではありませんが、3年ほど前に縁あって精神科の医師の脳波の研究などを手伝ったことがあり、脳について少し知識を得ることができました。その時に、左脳と右脳の話を知りました。時を同じくして、世の中がちょっとした右脳ブームというのが起こりました。「これからは右脳の時代だ」「右脳開発だ」と言われたものです。

 今もそのブームは続いて、右脳をトレーニングするゲームみたいなものもたくさんあります。でも、私はゲームで鍛えるというのではなく、右脳を本当に使う感覚を、毎日毎日意識してほしいと思っています。

 左脳は文字や言葉からの認識を行い、考える、論理的に分析するという「思考」「論理」をつかさどり、右脳は五感(視覚、聴覚、触覚、味覚、嗅覚)からの認識を行い、感じる、イメージする、ひらめくといった「知覚」「感性」の部分をつかさどると言われています。つまり、感じる、気づく部分は右脳がつかさどっているわけです。この右脳の部分をもっと日常的に使うこと、これを意識する必要があります。

 私は右脳の時代だとは思いません。なぜなら、左脳の役割も非常に重要だからです。つまり私は、両方の脳を使う、「全脳」の時代が来たのだと感じています。