組織IQとは

 ここで、「組織IQ」という考え方を紹介したいと思います。

 この図は2008年6月19日の日本経済新聞の経済教室で、早稲田大学の平野雅章教授が紹介したものです。組織IQとは、スタンフォード大学のメンデルソン教授らが開発したもので、下記の5つの要素で構成します。

1.外部情報感度
 自社に影響を及ぼす可能性がある新たな情報(顧客や競合他社などに関するもの)を求め、たえず周囲に注意を払い、その状況を読み取る能力があること

2.内部情報流通
 部門横断的な情報流通・組織階層の縦方向における知識流通がされており、社内外を問わず、過去の成功例や失敗例を学び、意思決定に役立てるシステムがあること

3.効果的な意思決定機構
 スピードと質を兼ね備え、良いニュースも悪いニュースも上層部に届けてくれる意思決定機構があること

4.組織フォーカス(決定方針に組織全体が経営資源と努力を集中するレベル)
 決定した方針に従い、組織全体が経営資源と努力を傾ける上での、選択と集中の基準が明文化されていること

5.継続的革新
 改革(改善)を絶えず生み出す仕組みを有していること

 この5つの面について、組織のメンバーに対するアンケートやインタビュー結果から組織IQスコアを計算します。この5つがないと、組織IQは高まらず、遂行力のある組織にはなりません。組織の能力は、そこに属する人の能力とは別物であり、組織の能力が低いと、人的投資が無駄になります。

 平野教授によると、現在、組織に属する人それぞれの資質を高めることは多くの企業で試みられている一方で、組織IQを高めるという点に関しては、手をつけていない組織が多いそうです。みなさんには、ぜひ組織IQを高めるという視点を持ってほしいと思います。