ビジネスコーチングモデル

 最後に、組織遂行力を高め、組織の方向を決めるビジネスコーチングモデルについてお話します。ビジネスコーチングモデルは、次のような構造になっています。

 「価値観」と「ミッション」が組織の土台となる部分であり、「ビジョン」は組織に属するメンバー全員がわくわくするような組織の目的地です。「コミットメント」は目的地に向けて突き進むための推進力で、その力と有効な「戦略」を用いて「目標」を達成します。「ビジョン」とは会社の夢です。こういう風になってほしいという将来像とも言えます。「目標」とは定量的なものです。数字で示されるとともに、期日が決まっているもの(期限は最長でも1年)で、みんなが納得するものでなければなりません。

 「ビジョン」があってもこの「目標」が明確でなければ、メンバーがどこに向かっていいかわからなくなります。逆に目標にこだわればこだわるほど、目標に到達できる可能性は高くなります。

 「戦略」とは目標を達成するために、何を(What)どうやって(How)行うかということです。戦略を立てる上で大切なのは、メンバー全員で徹底的に議論することです。このビジネスコーチングモデルを理解し、これを構築することで、組織遂行力が高まり、成果を出し続ける組織になると信じています。

 今回は「一致協力する組織」を作るための第3ステップ「組織遂行力を高める」の第1段階として、「組織遂行力」「組織IQ」「ビジネスコーチングモデル」についてお話しました。次回は、「一致協力する組織」を作るための第3ステップの最後として、「情報共有」についてお話しします。

細川 馨(ほそかわ・かおる) ビジネスコーチ株式会社 代表取締役
細川 馨

 外資系生命保険会社に入社し、支社長、支社開発室長などを経て、2003年にプロコーチとして独立。
 2005年にビジネスコーチを設立。エグゼクティブコーチ育成のスクールを主宰。著書に『あなたの成果が爆発的に飛躍するできる仲間の集め方』(日経BP社)、『上司は社員と飯を食え』(日経BP社)、『「右腕」を育てる実践コーチング』(日本経済新聞出版社)など。

※筆者の会社名および役職は執筆当時のものです。