モチベーション・キャリア意識の低い人たちとは

 育児をしながら働く女性たち、時短で働く女性たちのキャリア意識やモチベーションが低いと考えるのは間違いです。子供がいなかったころよりも、育児をしながら働くようになって時間管理や仕事の効率を否応なく意識するようになり、集中力が増したというワーキングママたちに私は何人も会っています。独身のころや子供がいなかったころは、だらだらと仕事をして残業をしていたけど、それは無駄な時間の使い方だったかもしれないというのです。

 仕事の効率を意識しているそんなワーキングママに対して、企業はどうしても時短勤務中は戦力外な考え方で、楽な仕事、簡単な仕事をさせるような風潮があり、それがモチベーションを高くして復帰してきた、ワーキングママのモチベーションを下げてしまっている場合もあります。

 アンケートの結果から、以下のような人たちのモチベーション・キャリア意識が低いことが判明しました。

  1. 子育て中でキャリアアップが考えられない人
  2. 子育てとの両立を悩む管理職
  3. 30代で男性とのキャリア(仕事内容、昇格)の差が発生してきた人
  4. 未婚の30代
  5. オールドキャリア世代(40代、50代)
  6. 異動もなく、同じ仕事で塩漬けの人、マンネリの人
  7. 達成感を経験したことがない人、頑張っても無駄だと思っている人
  8. 自分の仕事にやりがいや、誇りを見いだせない人
  9. 育成のチャンスからもれ、おいてきぼりの人
  10. 上司、組織内でのコミュニケーションがうまく取れていない人

 1.2.は、まさに女性ならではのテーマです。幼少時の子育てはどうしても女性に大きな負荷がかかるために、キャリアの停滞に焦ったり諦めたりしがちです。また管理職の業務と育児の両立も男性以上に大変だと感じています。家族の協力や会社の周りの人たちの理解と協力があるかないかで、子育てしながら働く女性たちのモチベーションやキャリア意識は大きく変化するのです。

 また3.4.も、女性ならではの問題と言えるでしょう。30代は、まさにリーダーになることが求められる時期です。仕事も慣れてきて、いろいろなことにチャレンジしたり、自分の可能性を模索したりしたいと感じる時期です。そこで、男性との仕事内容や昇格に差があるなと感じれば、上司や会社に対する不信感が生じます。また、「女にしておくにはもったいない」「君は男顔負けだよ」といった上司のほめ言葉のつもりの発言などは、女性にとっては、嬉しいとは感じません。仕事で頑張りたい、キャリアを伸ばしたいと思う女性の多くは、やっぱり私は女だということで下に見られていると感じるはずです。

 さらには30代の未婚の女性たちのモチベーションは重要な問題です。なぜ30代なのかというと、40代50代で未婚で働いている女性は少ないからです。つまり2000年までのオールドキャリア時代は、結婚退職または出産退職が多く、女性の勤務年数は長くても5年程度。つまり30歳になる前にほとんどが退職していました。それこそ30代で独身で働いていれば、オールドミスと呼ばれて肩身が狭い思いをすることになり、結局会社を辞めていく人が多かったのを私自身見てきました。

 しかし、今は女性が働き続ける時代です。しかし、30代で独身で働いている女性たちの中に、ワークライフバランスが悪くなっている人を多く見かけます。おけいこごとや旅行でプライベートも充実していますよ、という独身女性もいますが、人生が仕事に偏っていて、育児をしながら働く女性に対して冷たい態度をとる人たちも少なくありません。この30代の女性たちのあり方というのが、女性活躍推進においては大きなポイントになります。これについては次回触れたいと思います。