そして、自分自身と深く向き合う時にこそ、より深い気づきがあります。そのため、集合研修と個人カウンセリングやキャリア相談とを複合して行うなどはとても効果的な方法です。私は実施していた日経BP社の女性リーダー育成セミナーは、受講生全員に対して30分の個人カウンセリングがついているものでした。研修での気づきを、私との30分との対話の中で振り返ったり、そこで浮かび上がってきた自分自身の問題を私に話すことで、葛藤状態から脱出したり、モチベーションがどんどん上がっていったりする姿を私は目の当たりにしています。

 また、研修や講演を行う時に、今まで組織がやってきた階層別や職種別、選抜といった概念を取り払うことも重要です。誰もが参加できる、しかも、自分の意思で参加できる形こそが、「気づかせられる」のではなく、「自分で気づく」ということにつながるのです。そういった意味では、異業種交流的な形式も有効です。労働組合などで私が依頼される形式ですが、複数の労働組合が共同で企画し、各組合から6~10人くらいの女性が参加して一緒に研修を受けることで、自分の会社や自分の働き方について客観的に新鮮な目で見ることができるようになります。これまた、大きな気づきを全員が持ち帰っています。

 女性内格差は放置すれば広がる傾向にあります。今、ここで広がりを食い止めて、その格差を無くしていくことに真剣に取り組んでほしいと思います。

植田 寿乃(うえだ・ひさの) キャリアコンサルタント/ダイバーシティコンサルタント
植田 寿乃

 IT業界の人材育成を目的に有限会社キューを設立。その後、人材開発業界に転身。「モチベーション・リーダーシップ」「経営陣、管理職の人間力アップ」「女性と組織の活性化」「メンター育成」に取り組み、各種オリジナルカリキュラムを開発し、研修・講演を実施。著書に『「女性を活かす」会社の法則』『キャリアセレブになる36の秘訣』『30歳からの幸せなキャリアの見つけ方』など。

※筆者の会社名および役職は執筆当時のものです。