女性管理職研修の急増と男性管理職へのメッセージの変化

 私は年間約100回、約200日くらい研修(1~2日)や講演を行っています。「モチベーション・リーダー」「管理職の人間力アップ」をメインにしたカリキュラムが、4年前までの私の主な仕事でした。対象は35歳~55歳の管理職、経営陣で、どの研修も、どの講演も男性ばかりでした。

 それが2006年からは、「女性活躍推進が拓く会社の未来」「ダイバーシティ時代の人間力リーダーとは」といった女性活躍推進、ダイバーシティ推進の中、なぜそれに取り組まなくてはならないのかといった講演が非常に多くなりました。そして、今年、ダイバーシティを実現すべく、それを意識した研修や講演の依頼が増えました。私が2009年に行った研修や講演の数をその内容別にランキングすると以下のようになります。

    2009年に行った研修・講演数の内容別ランキング
  1. 管理職研修・講演(対象者の98%が男性)
  2. 男性管理職にダイバーシティ意識改革講演
  3. 女性を対象にした、キャリア自立を促す研修・講演
  4. 女性管理職育成を目的にした研修・講演
  5. 社員全体がダイバーシティの重要性を共有する研修・講演・講演

 今年も一番多かったのは、管理職研修・講演「モチベーション・リーダーシップ」「管理職のための人間力アップ」で、昨年までとテーマは同じなのですが、すべての企業から、ダイバーシティや女性部下の育成を意識したメッセージを研修の中に取り入れてくれという依頼を受けました。私はテキストを一部変更するとともに、説明のいろいろな部分に意識して、女性活躍推進のメッセージを入れ込むようにしました。また、男性管理職を全部集めての意識改革講演を依頼する企業が非常に多くありました。特に男性社会がずっと続いていて、ダイバーシティへの取り組みが非常に遅れている製造業などから多くの要望を受けました。

 そして昨年まではまだまだ少なかった女性管理職育成ということを目的として、「女性管理職、管理職候補」だけを集めた研修を今年は10社以上の企業や団体から依頼されました。これは画期的な変化だと思います。西京銀行、第三銀行、滋賀銀行、香川銀行などの地方銀行が非常に積極的に女性管理職育成を行っており、また珍しいところでは滋賀県に幅広く展開している病院から看護師長研修を依頼されました。女性管理職育成研修を実施したこれらの企業や団体からは、受講者たちの積極性が変わった、非常に頑張っているというレポートが上がってきています。これは女性たちが気づき、そして自分をどんどん変化・成長させているからです。これまで私は、男性に対して同様の研修を長く行ってきましたが、女性たちの変化の割合は、男性と比べて歴然とするほど大きなものです。

 女性は変化成長の機会を与えられたら無限の可能性が秘めているといえます。また、女性管理職研修を実施したすべての企業や団体が、同じ研修の今後の継続と、その女性たちの上司に当たる男性管理職への同様の研修を検討したり、あるいは実施を決めたりしています。つまり企業にとって必要だということです。